岩壁音楽祭2022行ってきたよ

カイワレです。

2022年9月17日、岩壁音楽祭に行ってきました。

山形県高畠町、瓜割石庭公園が会場です。


山形なんて田舎に住んでますとね、なかなかこういうまともな(?)音楽イベントやライブが県内では貴重でして。

仙台に出かける人がほとんどなんじゃないでしょうか。アラバキとかもあるし。


そんな田舎で、2019年にスタートしたばかりのフェスです。

初回のメンツはこんな感じ

初回からリカックスやマバヌアなんか呼んでくれて、次があれば是非〜とずっと思ってたんですが、やはりコロナの影響で2020、2021は中止に。

今年になって再始動、念願の初参戦でした。



この"岩壁音楽祭"なんてイカツイ名前の理由、会場にあります。



この地では大昔から良質な石が取れたそうで、古くは古墳の石室から、江戸時代以降は石塀なんかにも使われていたようです。

その石切場が今も綺麗に残っているものが"瓜割石庭公園"、このフェスの会場なんですね。

ちなみに、"瓜割"というのは、この地の清水で冷やそうと瓜を沈めたところ、ぱっくり真っ二つに割れたことから来ているそうな。

47高畠石の不思議空間 瓜割石庭公園 | やまがた景観物語

フェスなくても普通に圧倒される光景なので、山形に来たら行ってみてはいかが?




さておき、県内なこともあって今回は妻を連れて2人で参戦。

車は近くの廃校を利用した駐車場に停めて、そこからシャトルバスで5分。

入り口。右手の白い屋根が受付

映ってませんが、受付所の前に芋煮の屋台が出ていました。要はフジのパレス・オブ・ワンダーよろしく、チケットなくても会場に来たら芋煮は食えるわけですね笑


スタッフのにいちゃんが既に疲れ気味の顔、垂れ幕もくたびれ気味ですが笑(この後ちゃんとピンと張り直してました)、入場ゲートを潜ります!




すると正面にCAVEステージ。ハコとしてはかなり小さいですが(パンパンで20〜30人くらい?)、やっぱこんな岩の土手っ腹に空いた四角い穴の中にDJブースがあったら楽しいに決まってますよね。

穴ぐらの中にはバーコーナーもあって、ここではアルコールやソフトドリンクだけでなく、山形のコーヒースタンド「YUKIHIRA COFFEE」のコーヒーもいただけます。




このステージを通り過ぎると、フードエリアと物販コーナーがあり(写真は撮り忘れたので無しです……)、さらに行くと洞窟が。

公式から拝借

これを潜り抜けると、メインのWALLステージです。



文字通りそびえ立つ"岩壁"を背に舞台が設置されています。すごくない?このロケーション。そりゃあなんかしたくなるよねここで……。


このときは昼過ぎごろ、まだまだ暑い中でしたが、ステージではさらさがパフォーマンス中。

私のお目当てのひとつです。

フジにも来てくれていたみたいですね。初期宇多田ヒカルを彷彿とさせる歌声でなかなか好みでした。

木道亭で観たい。



さらさを観た後は、フードコーナーでタコライスを購入。システマチックなフジの屋台に慣れてしまっているのもあるけど、出てくるのに30分くらいかかりました笑。

ゲートくぐって左手にあったPIXELエリアで休憩することに。

このエリアではキャンドルのワークショップなんかもやってたみたいですね。

写真では見辛いですが、奥にベンチがいくつか用意してありました。ホスピタリティも抜かりない印象です。


腹ごなしした後は、フォトスポットエリアから会場をのんびり見下ろしてみたり。

エリアマップ。真ん中に一段高いフォトスポットゾーンがある


なんやかんやして暇つぶしながら、この日のお目当て第二弾を待ちました。






ena mori


ena moriです。中学2年まで日本で育ち、以降はフィリピンへ。現在の活動拠点もフィリピンのマニラというSSWです。

わざわざ山形なんて田舎まで来てくださってありがたいやら何やら……

彼女のバイオグラフィーはこちらのインタビューで詳しく。


ステージには傾いた日差しが直に当たっていて。MCで「日本に来てから服を選びに行ってこれを買ったんだけど……山形だから涼しいかと思ったら全然暑くて後悔してます笑」なんて言ってたぐらいで(どこに売ってんのその紫ニット笑)、終始暑そうだったのが気がかりでしたが、ライブはそれを吹っ飛ばすくらいアツいライブでした。

そんなライブの模様をチラ見せ↓

なんていうか、音源の印象よりも全然ダイナミックな感じがあって。エンターテイナーの才能の片鱗が見えるパフォーマンスでした。

フィリピンでどのくらいの売れ具合なのかはよくわかりませんが、もっと大きいステージも全然似合うと思う。また来日してほしい!








ena moriの後は、この日一番観たかったアクトです。


D.A.N.


D.A.N.です。岩壁ではDJセット。

西日がすごくて手元の卓が見えないということで、急きょ黒いシートで日除けをスタッフがDIY。10分ほど押してスタートしました。

DJセットなので2人ずつで入れ替わり立ち替わり。

櫻木氏と市川氏、DJしながらビール飲みながら、紙巻きタバコをくるくる作って吸ってました……最高のヤツやん……。

タバコくるくる櫻木氏の図↓

櫻木氏は寝坊したのか?ってくらいボサボサで日に焼けてて、フジロックのときと別人みたいでだいぶ笑った。

ボサボサもそうだけど、写真のとおりタオルを首にかけちゃって、3人ともかなりリラックス状態。

全員楽しそうにDJしてくれて、櫻木氏はぐねぐねニヤニヤ踊っててメチャよかったですね。



DJステージを観るとき、知ってる曲がかかるとテンションの上がり方も違うんでしょうが……不勉強で一曲もわかりませんでしたが、まぁそんなの関係ねぇでしたよ。

1時間半、しっかり踊らせていただきました。

爆上がりのフロア図↓





この後、夜に玉名ラーメン小林うてな×ermhoiも観たかったんですが、妻の体力に限界が来たのでここで退散となりました。


ちょっと早めの退散だったので、シャトルバスの復路便が出ておらず、徒歩で駐車場へ。

大体20分くらいでしたが、いい感じの散歩になりました。

いわゆる田舎道でしたが、民家の石塀がものすごく立派で、たぶんあれも石切場で切り出したものなんだろうなぁ、なんて歴史に思いを馳せてみたりしちゃって。



しっかり観たアクトは3組だけでしたが、めちゃんこ楽しかった!



やっぱりキャパが狭いので(メインのWALLステージも、フジでいえばアヴァロンくらいのイメージ)、あまりにも有名なアクトを呼ぶとそのファンだけでチケット売り切れてしまいそうだなぁ、なんて余計なこと考えたり。

ステージも狭いので、冒頭のラインナップ見てもらえばわかるように、さらさやena moriのようなSSWも呼びつつ、マイク一本でパフォーマンスできるラッパーが多くを占めています。
私がラッパー事情に疎いのもありますが、会場のかなり近くに民家もあったので呼ぶにしてもゴリゴリでワルワルのラッパー(?)ではない演者をチョイスしてもらえたら嬉しいな、なんて思いもありました(環ROYとかいかがでしょう)。


とはいえ、ああしてほしいこうしてほしいと思ってしまうのは、やっぱりすごくいい場所ですごくいいフェスだったからですね。

山形でこんなんありがたい限りですよほんと。





てっきりコロナで間が空いただけで、来年以降も毎年やってくれるものと思ってましたが、どうも公式アナウンスによると次は3年後の2025に開催、しかもラストになるようです。


そうそう、「”オープンソースなフェス”ってなんのこっちゃ」という方もいらっしゃると思いますが、このインディペンデントなイベント、舞台裏を公式が全部公開しているんです。

フェス立ち上げからブッキング、会場の作り方……

これだけでもなかなかいい読み物になっているので、ぜひぜひ読んでみてください。




しかし、貴重な山形のフェス、終わりが見えているというのはすごく、すごく寂しいですね……。

またカタチを変えてでも継続してくれないかなと願っております。

もちろん、3年後ラストも参戦します!今度は夜までいたい!



最後に、ゲートから最奥WALLステージまで歩くとこんなんですという動画を貼って、本記事を〆ようと思います。

みなさん、山形にもこんないいフェスがありますよ。3年後、ぜひこの岩壁の前で会いましょう。