チー牛がぼっちでFUJI ROCK FESTIVAL '23行ってきたよ(3/3)

3日目ですよ。




もうフジロックどころかサマソニも終わってしまいましたが、全然フジロスから抜け出せそうにありません。




FUJI ROCK FESTIVAL '23 最終日 7/30》


この日の朝。

苗場温泉に並びながら

ド快晴。またサウナ状態のテントからほうほうの体で抜け出しました。日なたに張ったテントの中より、木陰のほうがよほど涼しい。


結局、2022よろしく今年も3日間快晴、酷暑と言っても過言ではない暑さでした。日焼け止めマメに塗ってましたが、貫通する日差しで黒コゲです。


温泉で汗を流したらば、朝ご飯。

キャンプサイトには『OIMOcafe』なるシャレオツなお店が出店していたのですよね。

https://www.fujirockfestival.com/stage/foodbooth?food02-05


お芋アイスもおいしそうながら、ワッフルを出してくれるっていうんで、なんかいつもスタミナ飯ばっかり食ってるからここらでシャレオツなブレックファストをキメたいと思って並んだんです。


で、喉も乾いたしドリンクもいっしょに頼もうとしたんですが。

睡眠時間も十分にとれずに、しかしこの最終日は昨日までよりもっと深夜まで頑張りたいと思っていた私。

メニューにとある文字の並びを見つけたとたんに、気付けば口が動いていました。

レッドブルください」 



変な顔ひとつしないでサーブしてくれた店員さんに感謝。

思えばこれが結果オーライで、このとき飲んだレッドブルにかなり救われましたねこの最終日。




これだけじゃちょっとお腹がすくので、結局スタミナ系をチャージ。イエロークリフの越の鶏照り焼き丼。


めちゃうま。



さて、この日のスタートはレッドマーキーのこの男たちから。




YARD ACT

マジ楽しかった〜〜!!

最終日初っぱなからめっちゃ踊ってしまった。



正統派ポストパンクって感じのサウンドに早口スポークンワードでまくし立てるスタイル、でもサビはフレンドリーなメロディだったりして憎めない感じが好きで。


ライブではちょっと走ってて、これがまたいい疾走感で良かった~。本人たちもめっちゃ楽しそうだったのも良かったな。



特に新曲がめちゃくちゃ好き。ちょっとダンスパンクっていうのか、躍らせる方に寄せてきたのがまたスポークンワードと相性抜群で。
この方向性に行くなら俺の好みドンピシャだそのまま突き進んでくれ!!と思ってフジ直前にさらに好きになり。


めっちゃ好きだけど長ぇよこの曲!ライブでアレンジ楽しみだな!と思ってたら、演ってくれたけどアウトロほぼカットの3分ぐらいでした笑。

でもめっちゃ楽しかった、最終日スタートを最高の形で始めてくれた。






ン~~やっぱりバンドが好きだな~~とホクホクしながらレッドマーキーを後に。




オアシスでアルコール補給!鶏皮焼きとレモンサワーまじでたまんなかった~~。


このあとはヘブンに行きたかったんですが、時間に余裕があったので最奥のオレンジカフェへ。

途中のところ天国。ガンジス状態

オレンジカフェ、ラムチョップを狙っていたのですがエリアを横断するレベルのエグい行列で断念。

かわりにしらすとエビの二色丼をいただきました。

緑茶ハイとともに。魚介成分ありがてぇ~


しかし、去年はここにあったアヴァロンがもとのホワイト横に戻り、じゃあカフェドパリが戻ってくるかと思ったらそれもなし、あるのは飲食店のみで、最奥に何があるかと思ったらトイレ……。

ヘブンから漏れ聞こえる音以外は音楽要素のない場所になってしまったのは少し寂しいところです。


ま、ほんならトイレ使わせてもろて……と使ってたらプチ事件。

スタッフさんも3日目、それもトイレ担当じゃかなり疲れもたまってるだろうけど、ノックぐらいしてほしかったな……。




さておき。



時間は午後3時ごろ、暑さが少しだけ緩み始め……いやまだ全然暑いけど……ぐらいのタイミング。


ROTH BART BARON



最近かなりお茶の間にも名前が広がってきた感のあるロット。


お恥ずかしながら私は代表曲しかよく知らないニワカ状態で見に行きまして。



これとか。めっちゃいい曲。



でも2日目の優河と同じく、正直そんな予習なくてもヘブンが似合わないわけないし最高になるからええやろ、と半ば確信してたんですよね。


いやめっちゃ神々しかった。三船氏のハイトーンなボーカル、あれには浄化作用がありますね……耳の通りがよくなったような錯覚すらあった。


かなり日差しがきつくて汗ダラダラだったんですが、朦朧とする意識の中であのライブ観てると、もうなんかお迎えきたのかと思いましたね。後光差してた。




最後まで観たかったですが、次のアクトが迫ってたので後ろ髪引かれながらホワイトステージへ。


100 gecs


ウキョ~~楽しかった~~!


ロットの後にこの人たちを観るのはさすがに落差が激しすぎないか?と思ったりもしましたが。

ステージ上にはバケツとPCのみ。最初こそいつものマント羽織ってましたが、脱ぎ捨てたらもうそれ部屋着じゃんみたいな服。ふざけきったセットでしたが、この軽薄感がめちゃ好きで。

ずっとふざけてる系。それも悪ふざけ系。でもなんか憎めないんすよ。何なんでしょうねぇ、音楽性とか全然違うけどスタンスとして電気グルーヴに近いものがあるのかも。

予習ですっかりハマってしまって、楽しみにしてました。




ホワイトステージだったのも相まって、キックと低音がボコボコお腹の底に響く!最高!



途中観客のひとりが高まって「アオ!」って奇声あげたら、なんかローラのツボに入ったらしくそのあとずっと曲間で「アオ!」って叫んでたの面白かったな。そのたびに「アオ!」とレスポンスするオーディエンス笑。

ていうか実質カラオケだったわけだけど、こんな贅沢なカラオケあるかいな、ホワイトステージやぞ?という肩透かし感みたいのも含めて、最高に彼ららしいハイパーなライブでした。





そんなライブを堪能して、興奮冷めやらぬ中。次のアクトまで時間があったので、ここで森のハイジカレーチャレンジ!ごはんどきの行列ほどは並んでなかったので(それでもまぁまぁ並びましたけど)、定番のカレーにありつくことができました。

カツ乗せちゃった



カレーでお腹を満たしたら、眠気がきたのでアヴァロンの森にシートを広げて30分ほど仮眠。昨日の羊文学で眠くて楽しみきれなかったのが悔しかったので……。日が暮れ始めたこのとき、ホワイトステージではBLACK MIDIがアツいライブ中、大き目の音漏れに気を取られたのもあって熟睡はできませんでした笑。それでも少し体力回復したかな。


そしてすっかり日が落ち、かなり涼しく快適になってきた夜の始まりに。次もホワイトステージです。





カネコアヤノ


いや~なんだろうなこの方のかっこよさは。いやずっとかわいいんだけどさ、画像のとおりもう目が表情がもう。凄みが凄い。日本語崩壊。

腹から声出して歌ってる感じがいいですよね。『光の方へ』で知って好きになったんですが。

この曲聞いたときは、なんでか知らないけどandymoriを思い出したりもしたんですが、情念系もいける人だとは思ってなかったんですよね。メロディが昭和感あって、昭和歌謡好きな妻が横で「誰これ!いいね!」と秒でハマってましたが、懐かしいメロディだけどちゃんと今っぽさがどこかにあって。いいなぁと思ったりしましたが。

ライブだとちょっと怖いぐらいの凄みを聴かせた圧倒的なパフォーマンスをなさるんですね、すごかったですほんと。


最新アルバムもすごくよくて。この日のライブの一曲目は表題曲のこれだったわけですが、もう一曲目からくらってしまいました、すごかったですね。
すばらしいステージでした、固唾を呑む、息を呑むとはこのことか、と。

そして私は踊ってばかりの国というバンドが好きなのですが、かつて所属していたギターの林さんが、今はカネコアヤノバンドでホワイトステージに立っているのを見て、それはそれで感慨深いものがありましたね。ギターソロでめちゃくちゃ輝いてた、躍動してた。




すげえものを観てる実感があったのでかなり後ろ髪引きちぎりながらでしたが、この日はヘブンのトリがどうしても観たかったのでホワイトを途中で退散。

コーヒー沁みた……


実は夜のヘブンは5回目の参戦にして初めて。ちょっと奥さん、夜のヘブンすごく雰囲気いいわよ。さすがに疲れがたまっていたのと、踊って跳ねてしながら観るアクトではなかったので、後ろのほうで椅子に座りながら観ることにしました。




Ásgeir


アウスゲイル。

いやほんとこれ観てよかった。ほんとうに文字通り昇天した。天に昇った。


これまたお恥ずかしい話ですが、前から名前だけ聞いたことあって、なぜか勝手にアヴィーチーとかの仲間だと思い込んでたんですよね……それがヘブンの最終日トリにラインナップされたもんだから、え!?なんで!?とか思って検索して聞いたわけなんです。

なんて美しい音楽……。 アイスランドの方なんですね、だから雑な仲間分けをするならシガー・ロスとかビョークといっしょにくくるべきだったわけで何がEDMかという感じで……無知は恥……。


そんぐらいのニワカ仕込みだったんですけども。ニワカかどうかなんてもう関係ないですね、フジの奥地、あの夜のヘブンの静寂の中でこの美しい音楽にどっぷり。なんと幸福なことか。


ヘブンのトリということもあって、めっちゃ長いことやってくれました。19曲もやってくれたみたいですね。




3日間の疲労感がここではかえってこのライブを観るのにいい塩梅で、それで人がちょっと少なめだったのも相まって、最高の、ほんとうに最高の至福感に包まれて浸されて。後ろのほうでゆっくり座って観れたのもかなりよかったですが、終盤はがまんできずに前の方で立ち見しました……。

最後にはアンコールに応えてギター一本で演奏してくれましたね。


エモいという流行語の一言で片づけてしまいそうになりますが、もうほんと至福、至高、言葉では尽くせない幸せの時間でした。あの涼しくて静かな山の中のヘブンで観れたってのがまた最高だった……。









粟立った肌を抱えながら、ヘブンからの帰り道。



うわぁ、この写真見返してるだけで、エモがむせ返るほど押し寄せてくるよ……はやくフジロック行きたい……。



グリーンでは終わりかけのLIZZO。『About Damn Time』が聞こえてきたんでちょっと駆け足したんですが、LIZZO本人を見ることはできませんでした……残念。



この帰り道はただ帰っているわけではなく、私はまだ、レッドマーキーはプラネットグルーヴ、深夜の部を目指していたのです。



きゃりーぱみゅぱみゅ


いやほんと、ヘブンからレッドマーキーまでが遠くてよかった、歩いてる時間差が無ければアウスゲイルからきゃりーなんて高低差で耳キーンレベル。

だから乗り切れるか勝手に不安を感じてたりしたんですけど。

今きゃりーがこんなカッコイイことになってるなんて全然知らなかったですよ。まじでこれ聞いてみて。


Twitterで流れてきた話を信じれば、どうも海外ツアー回ってきた後みたいだったんですよね。それでっていうのもあると思うんですけど、序盤からこんな感じで、とにかくキメッキメでバッキバキのダンスミックス。たぶん半分以上は冷やかしだったはずの赤い屋根の下は、完全に大熱狂。死ぬほど盛り上がりました。そして後半にはおなじみの曲ラッシュ。『にんじゃりばんばん』『ファッションモンスター』『PONPONPON』『つけまつける』……

youtube.com

このショート見てもらえばわかると思うけど、マジで楽しかった。エグいて。なんで苗場できゃりー、しかも深夜の部やねんとは思ったけど、今となってはここ以外のスロットはなかった。最高でしたね。この感じならPerfumeがいつかホワイトに出てくれないかな……と思ったり思わなかったり。







予想外のブチ上がりに息も絶え絶え、お腹すいたのでいったんオアシスでスタミナチャージ。




もち豚丼と、ハライチ澤部が特番で食ってたボロネーゼ。夜中にこんなもん食って大丈夫かやと思ったけど、まぁフジロックなので大丈夫です(?)。


きゃりーのあとはGINGER ROOTレッドマーキーをブチ上げていました。その音漏れを聴きながら舌鼓を打ち。




そしていよいよ、私のフジ2023は次のアクトで〆ることとなりました。レッドマーキー深夜の部、ずっと楽しみにしてたお次はこの方です。



YUNG BAE


ヤング・ベー!!



Night Tempoきっかけでフューチャー・ファンクというジャンルを知り、その流れで大好きになったトラックメイカーでした。

いっちばん最初に知ったのは、このドンキーコングを動画ネタにしたフラミンゴーシスとのコラボ曲。そもそもスーパードンキーコングシリーズが死ぬほど大好きな私はサムネにつられて見に来たわけですが、この曲がめっちゃ良くて。それでちょっと漁ったらいい曲ばっかで。


この曲とかもめっちゃいいよね。そういえばライブの一曲目はこれでしたよ、もうアガらないわけがない。Night Tempoよりダンスに寄ってる感じ。




直近のアルバムもさわやか目のいいアルバムで、この曲とか何回聴いたかわからんレベルで好き。



それがフジ3日目の深夜だってんだから、もう残す体力なんて考えなくていい、死に物狂いで踊りました。ほんとに死に物狂い、あんなに踊り狂ったこと今までなかった。


途中なぜかYMCAが流されて、フロア全員でお決まりのYMCAポーズ、それを見て爆笑してるヤング・ベー。なんか「ジャパニーズはこの曲かけるとYMCAのポーズするらしいぞ」って聞いてたのかな。めちゃくちゃ楽しかったからオールオッケー!


たぶん本人も日本のアニメ文化とか好きだから、日本で演るのは楽しいんだろうね、ずっと煽りまくってて。ちょっと煽りすぎで「いやいや煽るのもいいけど曲ちゃんと繋げて!」みたいに思った瞬間もあったけど、でも全力でその煽りに応えて踊りまくりました。



深夜なんで下手したら肌寒いくらいの涼しさだったんだけど、昼間並みに汗だくになるまで踊って、踊り続けて、踊り果てて、私のフジロックは終わりました……。






終わったんだなぁ……。




……ざっくりまとめると、今年は『酷暑』『人が多い』『決済がんばれ』に尽きるフジロックでした。


開催後、ふたを開けてみれば来場者数は11万4000人。コロナ前には一歩及ばないものの、かなり人が戻ってきていました。やっぱり外国人がとても多かった実感はありましたね。ていうか外国人の方が多いんじゃないかってぐらい。なのに決済システムが瀕死状態だったので、「超気持ちいい」かと聞かれれば別にそんなことはなかったですねぶっちゃけ。去年が人半分ぐらいでごはんスイスイだったから余計に今年それが悪目立ちした感じ。


あ、あとコロナの規制がなくて野外、とはいえこれだけ一か所に人が集まるわけなので、私はクソ暑くても我慢して3日間ずーっとマスクしてたんですが。マスクしてるの俺だけなんじゃないかコレ……ってぐらいマスクしてる人を見かけませんでした。熱中症対策とか考えれば全然外すときは外してもいいんですけど、モッシュピットはやっぱりマスクしてほしかったなぁという怯えが少しありました。結果的にクラスターとかはなかったみたいですが。


とはいえ。やっぱり人が多い方が、フェスに・フジロックに来たなというのを強く感じて楽しかったですね。演者側としても人多いほうが嬉しいだろうし。

パレス復活もよきニュースでした。夜、くたびれながらあの喧噪を横目に帰るのがまたいいですよね。来年こそクリスタル・パレスで踊ってみたい。





ラインナップは今年も最高。私としてはストロークス呼んでくれただけでも大満足なのですが、観たアクト全部よかった最高だった。

マイベストアクトは、THE STROKES、CAROLINE POLACHEK、Ásgeirの3組です。いやほんと全部よかったけどあえて言うなら。


幻となった2020から、この2年でまぁまぁ回収してきてるわけですが、来年はぜひTAME IMPALA、Four Tet、Floating Pointsなんかを回収してほしい……。

あと去年キャンセルなったBLACK PUMASも……なにとぞ……

あと私としてはHorsegirlをレッドで……それから勝手に去年から言ってますがRooseveltとかもレッドかホワイトで観たいですなぁ……今年新譜出してるThe Hivesなんてグリーンかホワイトでどうでしょう……。




今のうちからもうラインナップの妄想が止まらん……。


そんな感じで、私のフジロック2023は終わりました。備忘録もこれにてオシマイ。

去年から始めたブログですが、こうやって残すために書いていくと、ちゃんと今年のフジロックをいい意味で過去の思い出にできますね。句読点を打っていく感じ。やっとフジロスから抜けて、新しい音楽を掘る旅に出られそうです。




ほんとはもっとみなさんの参考になるような装備の記事とか書きたいんですが余力がなく……またそのうち更新するのでそのときは読みに来てください。


それではみなさま、良いお年を!

家に着いて、リストバンドを外した時が一番クる。また来年……



チー牛がぼっちでFUJI ROCK FESTIVAL '23行ってきたよ(2/3)

2日目です。




2日目も快晴。テントの中は6時半にはサウナ状態になり始めて、暑さで起こされました。微妙に寝不足です。
来年は絶対に日陰を奪取してやると誓う朝。



FUJI ROCK FESTIVAL '23 二日目 7/29》


初日は愛してやまないストロークスのライブを観た後だったので、ちょっともう帰ってもいいんじゃないか、2日目以降をピュアに楽しめるんだろうかというぐらいの余韻に打ちひしがれながら寝たのですが。

暑さに起こされて、苗場温泉に並んで汗を流し、みんなといっしょに歯ブラシをシャコシャコして。

そんなことしてるとだんだんフジロックの朝を実感して、元気みなぎってきました。

なんかあの、朝にキャンプサイトでみんなダルそうに歯磨いてるの、いいですよね。

朝からイエロークリフでモツ煮丼とビールでスタミナ補充。最高最高。



2日目はホワイトとヘブンに用があったので、早めに起こされたのはかえって好都合。余裕を持ってホワイトステージへ向かいます。


道中、新キャラを発見。ゼルダの伝説を絶賛プレイ中だったんでライクライクみたいだなァなんて。




似てるよね?








フジロックのいいところといえば、道中がただの移動にならないロケーションの良さもひとつありますよね。

キッズランドを微笑ましく横目に、オーナメント輝く木々の間を歩いていくのが気持ちいい。


ところ天国と浅貝川。暑いんでもうこの時間からまぁまぁの混み具合。昼過ぎには激混みで完全にガンジス川でした。






ちょっと早めの昼飯はところ天国の豚丼。普通のやつ頼んだつもりでしたが、キーマとしょうが焼きも乗った三種丼がサーブされてきました。めっちゃウマかったんで無問題。



さて、腹ごなしをすませて2日目の一発目はホワイトステージ、正直に申し上げますと冷やかしというかミーハーな下心でこの方達をチラ見。





Chilli Beans.

すいませんほぼ最前とはいえ端っこにいたのでロクな写真撮れてないのですが。

フレッシュで可愛いガールズバンドですね、とまとめるのは簡単ですけど、なかなかどうして曲が良くて。

若者ウケしそうな歌詞とメロディのフック(いないやいやいやいや、とか口ずさみたくなりますよね)、キュートなルックス、のわりに意外と乾いてジャキジャキしたサウンド

リンク貼った『Lemonade』見た時、絶対バズるやつやん好きになってたまるか(?)と思ってたんですが、結局なんかちょっと気になっちゃってて。

この日も暑くてよく晴れた夏空に合う爽やかさでよかったです。



そんな感じで清涼剤をチラ見した後、ボードウォークを歩きます。


なんぞや新しくできたマントラ模様の描かれた真っ白なトンネルを潜ると、ヒラヒラ布が舞う奥に真っ白なおばけがいっぱい。
さっきのトンネルは黄泉の穴ってことですか?と思いながら。やっぱりテイラー・ホーキンスの件があったんで追悼ってことなんでしょうな。
そういえば西城秀樹が亡くなったときのやつでプチ炎上してたこともありましたね。それを踏まえてポップなかわいいおばけにしたってことなんでしょうか。なんつーかなんでもシェアされて外野がヤイヤイお気持ち表明できてそれが可視化されるってのも考えモノですね。

それはそれとしてかわいいおばけたちでした、速攻でLINEのアイコンにしました。



そのさらに奥、木道亭は森のピアノに。

木道亭好きだったけど、時に観客が多いとボードウォーク塞ぐこともしばしばだったし、一般の人も参加できるこれのほうがいいのかも。



ゲートをくぐってフィールド・オブ・ヘブンに到着。ちょっと今年のゲートが質素すぎて……あのゲート結構大事だよね?!と思うんですが……



もうこの時点でかなり暑かったですが、ヘブンまで歩いてでも見たかったのはこちら。




優河 with 魔法バンド


ね〜もう最高でした。
少し予習はしたんですが、この手のアーティストに深い予習はいらんやろと思ってかなりニワカ状態で臨みました。

代表曲のこれしか聴き込んでないレベルで↓


したらば、なんか生バンド生演奏だからか、音源で思ってるよりずっと腰にくるスモーキーな色気ある音を鳴らしてて、すごい好きになってしまいました。ただのいい声シンガーにとどまらないというか。

そんでまたこれがヘブンのよく似合うアーティストでしたね、また次は夕暮れ時のヘブンで観たい!




優河で魂の洗濯をしたあとは、グリーンステージへ戻ります。





BENEE

(グリーンのビジョン、昼間撮るとジャミジャミするのなんなんでしょうねぇ……)


ベニーは予習ですごく好きになったアーティストのひとりですね。

渋さのあるいい声ながら、ポップな世界観の出立ち。
ハイテンションというよりは聴かせる曲が多いけども、どこかユニークなメロディライン。

いいですねぇと思ってたら、フジロック前に出したシングル『Green Honda』がバッキバキのエレクトロポップでこれがまた最高だったんで、めちゃ楽しみにしてました。でもって期待通りにブチ上がりました。

ていうか来日前にホンダの名前を出すのはあざとくない?とか思ったりもしてたんですが。

なんとステージ上に現れたベニーが着てたのは、遊戯王の真っ赤なTシャツ!?

しかも途中でハケて着替えてきたなと思ったら、日本代表のユニフォーム!!??




かなりファンサ精神にあふれたパフォーマンスで見てる人みんなニコニコ。

そしてミニスカートをひらひらさせながらステージ上をあっちに行ったりこっちに行ったり、ステージから降りて観客とハイタッチしたり、ころころ表情を変えながら妖精のようなパフォーマンスで観客を魅了。私もすっかり心奪われてしまいました。


代表曲のこれの男声パートでシンガロング求められたけど全然歌えなかったのだけマジでごめん……それだけが後悔。


や〜楽しかったな〜〜。





そのままグリーンに残って、お次はこのバンド。






羊文学

なーんか……デッカいバンドになりましたねぇ……という感慨。結構な人が入ってたんじゃなかろうか。

この日はメンバー全員真っ黒衣装で気合い入ってる感じの出立ち。バックスクリーンも使わずに真っ黒で、演出らしい演出は照明のみの硬派なステージング。ボーカル塩塚モエカのビジュアルが大爆発でした。もともと美人だけど、なんか美人度めちゃくちゃ跳ね上がってたな。

すごく楽しみにしてたんですが、なぜかあんまり盛り上がれなくて、そそくさと後ろに下がって椅子で座り見。
してたら、いつのまにか寝落ち。単に私の体力がなかっただけ……。

大好きな『光るとき』が聞こえてきたあたりで目を覚ましました。



次があったので、最後までは見ないでホワイトステージへ移動。歩いてたら目が冴えてきましたよ。





TESTSET

TESTSETもめちゃ楽しみでした。なんたって「緊急事態のMETAFIVE」以来でしたからね。

直前にフルアルバムをリリースしてたんですが、これがまためっちゃ良くて。1曲目からこんなかっこいい。


白根さんと永井さんが作った曲も入ってて、よりバンドとしての一体感が出てきたところでしょうか。EPだけだと見えづらかったバンド像がくっきりしてきたというか。

そして単に人数が減ってますから、その分ソリッドなサウンドになった印象です。

でもいい意味でやっぱりMETAFIVEの残り香を感じるのは、さすがまりんと言ったところでしょうか。


そんでライブも最高でした。さすがのキャリアあるメンバー、安定感あるのにバキバキで最高でした。白根さんの跳ねてどんどん引っ張っていく感じのドラム、好きだなぁ。

終盤、ドッ、ターン!!「パラ!!」でめちゃくちゃテンション上がりました。METAFIVEの曲ですがはちゃめちゃに好きなんですよこの曲!!

(LEOがイントロで何回も「いくわよぉ〜」ってオネェな煽りしてたの何だったんだろう。めっちゃ笑ってしまった)


大満足。
幸宏さんご存命のうちにMETAFIVEを一度は観たかったですが、それはもう叶いません。寂しいことだけれど、でもTESTSETはもうMETAFIVEの代用品ではないという気概を感じました。リリースペース落としてもいいからライフワークとして長く続けてほしいな。

しかしどうやったらまりんみたいな謎の色気ある枯れ方ができるんだ……。






ホワイトステージはもう夕暮れが始まってきて、暑さは残っているけど涼しい風が吹き始めてきた、そんな時間です。




CAROLINE POLACHEK

おキャロ〜。

彼女の最新アルバム、間違いなく各種媒体AOTY'23にノミネートされるでしょうね。そう確信するぐらい、少なくとも私は挙げる、それぐらい好きなんですよ。

Desire, I Want to Turn Into You

Desire, I Want to Turn Into You

  • キャロライン・ポラチェック
  • インディ・ポップ
  • ¥1528

このアルバム、ずーっと聴いてられる。アルバムとしての完成度が高いから飽きがこない感じがある。

独特の……なんというかエスニック?ワールドワイド?なメロディラインだったり、曲によってはフラメンコ取り入れてみたり、

だけど歌声が強いんでブレないというか。
うーんなんか私の語彙力ではうまく書けないな、とにかく聴いてみてほしいんだけど歌がとにかく上手い、声域が広くて高音がエグい。

期待値がかなり高かったんですが。

ステージにカウントダウンとともに登場、『Welcome to My Island』を披露。その後、「私のコンサートへようこそ!」と言いながら声つまらせて涙ぐんでるんですよね。




実際、この後が入場規制起こすことになるVaundyだったってこともあるかもしれないですが、ホワイトステージは結構な人数が入ってて。

後から知ったんですが、彼女は6歳まで日本在住だったそうで。

日本でホワイトステージほぼ満杯のライブができることに感慨深いものがあったんでしょうね、ライブ中なんども感極まってる様子でした。

なんかそんなに喜んでもらえると、観てるこっちもあったかい気持ちになりますよね。


そういうところでの感動もありつつ、まぁなんと歌の上手いことか。こんな歌上手い人見たことないって思ってしまった。
音源聴いてると「こんなのライブで歌えんの?」って思っちゃうくらいなのに、ま〜スルスルと歌うこと。

それと、彼女のパフォーマンスの特徴のひとつに、独特のコレオグラフがあると思うんですけど、手足が長いんでこれがまた映える映える。

途中、踊りが静かになるタイミングでトンボが彼女の手に何度も止まって。空気読み過ぎなんだよなあのトンボ、完全に演出の一貫になってたな。



さらになんと、レッドマーキーでの出番を終えたばかりのWeyes Bloodがサプライズ登場!!
他のライブでの共演があったので少し期待していたとはいえ、まじであると思わなかったんで爆上がり。フロアも大歓声。美声が2人で耳がえげつなく幸せでした。


だんだんと暮れゆく夕焼け空も相まって、最高のステージでした。今年の私のベストアクトは彼女ですね。



さて、この後はグリーンステージでELLEGARDENレッドマーキーSLOWDIVEを観る予定だったんですが。

この日見たかった深夜アクトがあって、体力温存で一休みすることにしました。

前にもこの2組はフジの同じステージで観てたのもあったし、やっぱ夜のところ天国がまた居心地よくて動きたくなくて。




また豚丼食ってます。今度は普通のやつ。子供舌なんでこれほんと好き。

それと石垣島ソウルフード、八重垣そば。これもさっぱりうまかった。

ほんとはこのときハイジカレー食おうとしてたんですけど、ここも朝霧食堂も列の長さが半端なくエグくて諦めました……。


今年のフジロックは完全キャッシュレスを謳ってたわけですけど、2日目も半ばにして↓

この通知ですよ。

電子決済システムに通信障害が起きて、まともに端末が通信しなくて時間かかりまくり。現金のほうが早いレベル。特に混み合うオアシスとオレンジコートあたりが酷かったみたいです。

実際、どこのごはん屋もめちゃくちゃ並んでましたが、それよりポカリのところにめちゃくちゃ長い列が出来ちゃってて。

給茶コーナーも早い時間で品切れ、水も品切れ、飲み物買うにも長蛇の列、現金なんて持ってないし、これかなり危ないんじゃないか熱中症続出なんじゃないか?!というレベルでしたね。

「超気持ちいい」を謳っておいてのこれはお粗末だなぁ……なんて思ってたんですが。

フジロックに限らずロッキンでも、この通信障害には頭を悩ませてるみたいですね。そもそも、大型フェスのようにここまで局所局時的に通信が集中することに対応できるところがほとんどないみたい。
来年は改善されてることに期待です。




閑話休題




Vaundyの音漏れを聴きながらところ天国でゆっくりした後、

ハイネケンを注入しながら待っていたのは本日ホワイトトリ。






Louis Cole



最高最高最高!!!
めっちゃ笑ったしめっちゃ踊った!!!


耳の遅い私は、フジロックのラインナップ発表まで彼の存在を全然知らなかったんです。なんならアー写がチャラくて聴く前はなんか嫌いだったくらいなんですけど。

そのクソデカグラサンなんなん?


試しに聞いてみたこれが最高で。なにこんなにユーモアハッピーセットなのにそんなかっこいいドラミングでこんなかっこいいホーン隊でナニソレ!?


どハマりしまして。

絶対に観る!!!と決めてたんですがほんと観てよかった。なんかステージ上の全員がずーーーっとふざけてんですよね。ルイスはお馬さんに乗って登場して、いきなりチャルメラ弾き出すし。コーラスのレディたちも全員馬乗ってるし。なのに演奏パーぺキでたまらん。なんかあんな幸福ダンス空間がこの世に存在するとは思ってもみなかった。

あと、ホーン隊は日本人の選抜メンバーだったわけですが、ちゃんと全員にソロパートが設けられていて、ルイスの楽器隊に対するリスペクトみたいなのしっかり感じられたのも良かったな。


いやぁ〜〜何回でも観たい。最高だった、また来日してくれ!!!



ほーんとに楽しかった、余韻も冷めやらぬ中、私の足はレッドマーキーへ向かいます。



楽しみにしてた深夜の部です。(今年の深夜の部、充実し過ぎやねん)






TSHA


ティーシャも予習でガンハマり。

いいよなぁ、すごくいいんですよ。

今回はバンドセットということで、DJ卓ではなく、ベースを担いで登場。


あのビュンビュビュビュン言ってるのが303の音ですよね?いわゆるアシッドの?あれ大好きなんだよなぁ上手に使ってると思うんです。

深夜テンションでぶち踊りました、最高。

大好きな『SISTER』も『Dance In The Shadows』も聴けて大満足。






本当はROMYまで見たかったですが、ルイスからTSHAまで踊りっぱなしでへとへとに力尽きて断念。The xxがめっちゃ好きな流れでROMYも好きだったんで、体力残ってれば踊りたかったなぁ……。


帰り際、賑やかなパレスをパシャリ。やっぱあるとないとで全然雰囲気違いますね。結局今年は行かなかったけど、来年こそはクリスタルパレス行きたいな。








2日目はこんなところでした。なんか優河から始まって、女性アーティストの魅力にぶん殴られ続けた一日になりましたね。TESTSETもルイスも最高だったんですけども。キャロラインがめちゃよかった感動した……。

そしていつの間にやら後半戦に突入。2日目夜はいつだってもう終わりを感じて寂しくなりますね。哀愁を感じながら就寝しました。




……遅筆すぎてもうサマソニが始まろうとしています……3日目分もそのうち更新しますので、ぜひ読んでいただければ。

ルイスを終えてホワイトからの帰り道の一枚


初日はこちら↓

チー牛がぼっちでFUJI ROCK FESTIVAL '23行ってきたよ(1/3)

カイワレです。

フジロック、今年も3日間行ってまいりました。

私にとってのお正月はフジロックなんです!
というのはフジロッカーはみんな思ってるところでしょうし、私ももれなくその中の1人です。
やっぱりこのために生きてると実感した3日間になりました。

今年のフジロックは「超気持ちいい」がテーマでしたが、果たして。

今回も備忘録として1日ずつレポートを残していきます。

陽キャパリピブログにはなりませんから安心してください、チー牛がぼっちでフジロックに行っただけですから。



FUJI ROCK FESTIVAL '23 初日7/28》


木曜に仕事を定時で終わらせて、113号線をぶっ飛ばして新潟駅前で一泊。翌朝始発の新幹線で越後湯沢駅へ。

ほんとは前夜祭から行きたいんですけどね、今回で5回目の参戦ですがここはいつも通りです。


越後湯沢でシャトルバス。もうこの時点で去年より人が多いのがわかりました。
結構待つかなァと思いましたが、20分かからないぐらいですんなり。ほんとシャトルバス偉大です。

こう、シャトルバスに乗って、スノーシェッド越しにたくさんのカラフルなテントと、そびえ立つ苗場プリンスホテルが見えてきたときが、1番ワクワクするんですよね。わかります?

撮り方が悪くて肝心の向こう側がよく見えない


シャトルバスを降りたら、まずキャンプサイトに向かいます。

が、やっぱり去年より明らかに混んでます。去年はCサイトのすみっこに張れたんですが、Fサイトまで上がらないと張れませんでした。




写真見てもらえればわかるとおり、ピーカンもピーカン。昨年2022は3日間ずっと晴れててすげえ暑かったわけですが、それが思い出されるいい天気です。

とりあえず設営が終わったら、まずはイエロークリフへ向かうことにしました。

道中、復活したパレスを見かけて、ウキウキが止まりません。

パレスでまともに遊んだことないのですが……


私はいつもどうせTシャツを買うので、上の着替えを持って行かないことにしています。
Tシャツを3枚買えばそれで大体事足りるので、今回も同じく……との思惑から、まずはイエロークリフに向かったわけですが。

初日午前の物販の列、かなりエグかった……。
アーティストグッズの列、柵の中に入るまで1時間半はかかりましたが、どうもツイッター見てると柵の中に入ってからさらに2時間はかかってるみたいで、さすがに並びすぎ……。

とりあえず列がまだ短かったオフィシャルのほうに並びなおしました。
列に並ぶの嫌いじゃないのですが、並んでてお目当てのアーティスト見れないのは本末転倒。

買ったTシャツをいったんテントへ持ち帰り、レッドゲートから入場。

そりゃ正面ゲートからだと回り道とはいえ、
なーんで一発目からレッドゲート使っちゃったんですかね……。

自業自得で感動がいまひとつになりながらも、まずはもち豚とビール。

これがないと始まらんのよ

小腹を満たしたところで、今年一発目のお目当てがもう目前、レッドマーキーにせまっておりました。


Alexander 23


フジロックが作ってくれたプレイリストを聴いていて、最初に「おッ!?」と引っかかりがあったのが彼の『Girl』だったんですよね。


イイねぇ、と思いつつも、ちょっと色男すぎるというかエロすぎるというか、モテ男の匂いが鼻につくなァとか陰キャ目線で斜に構えてたんですが。



歌詞字幕に日本語訳版もあるからぜひ見てほしい。

えっ、こんなに卑屈な曲まで書けちゃうの……しゅき……。

そんなわけで一発目はこの方から始めようと決めていたのです。

サポートドラムと2人のシンプルな編成。
彼のほどよくしゃがれたイイ歌声が際立って、めっちゃよかった。
本人も最初こそちょっと硬かったけれども、楽しくのびやかなパフォーマンスで。
途中、「My name is Alexander ニジュウサン」なんて自己紹介までしてくれて、人の好さも垣間見えた、気持ちのいいライブでした。


彼のあとはしばらく予定に空きがあったので、アーティストグッズリベンジにまたイエロークリフへ向かいます。

あわてて正面ゲートをパシャリ

ストロークスのTシャツを手に入れて、テントサイトへいったん戻り(何回戻んねん)、レッドマーキー夕方のお次はこの方を観ました。


Yves Tumor

イヴ・トゥモアですね~~もうカオスで楽しかったよ~~。
何そのテラテラビニールエプロン、しかも裸エプロン、なんか汗吸わなさそうだねペタペタしてしんどくないかい今日暑いよ、と思っていたら割と早めにパンイチになってて草。

なんていうか、そんなに盛り上がりやすい、わかりやすい曲を作るアーティストではないと思うんだけど、どうして僕らはこんなに彼の曲が好きなんだろうね。とてもフシギ。

ライブでブリブリの爆音ベース、シビれました最高でした。客席まで降りてきたのもあって、かなりエキサイトしました。
ていうか、ライブの半分は客席にいてステージ上にいなかったですねイヴ。

(客席に降りるパフォーマンスって最前の人たちはいいかもしれないけど、後ろのほうからは見えなくなっちゃうからちょこっとだけにしてほしいなァ……とは思った)




フジロック始まってきたゼ~~と思いながら矢沢永吉をチラ見。親父へのお土産にちょこっとだけ動画を撮りました。もう74歳なんすねぇお元気なことで。


ここで昼間のもち豚とビールしか腹に入れてないことに気づき、空腹をかかえてイエロークリフへ。

ホットドッグは間違いないヤツでめちゃウマ。ビーフストロガノフはトマトの酸味効いてて意外とさっぱりでウマ。

夕焼けがめちゃくちゃ綺麗で、このロケーションの下でビール飲んでんの最高でしたね……。

このあと、持ってきてたナナコカードの残高が思いのほか少ないことに気づいて(600円しかねぇ!)、ATMに並びました……電子マネーも現金もしっかり用意してから来ましょうね……。


はてさて。ずっと晴れてて暑かったのが、日暮れ時にちょっとだけ雨が降って、日が落ちればかなり涼しく居心地よくなってきたところで。
レッドマーキー初日トリを見に行きました(ずっとレッドおるなこいつ)。


Yeah Yeah Yeahs


黒柳徹子のお化けみたいなエキセントリックな衣装でステージ上に登場したカレンO。
1曲目はPerfume Geniusとコラボしたこの曲から荘厳にスタート。


なんつーか、もうカレンOにメロメロなんだな。初めて『Maps』のMVを見たときの衝撃と感動を思い出した。

このMVのカレンOまじで色気やばいのは言わずもがななんですけども、今回のステージ上でもクールとセクシーとキュートがものすごい高い次元で混ざり合った、最高のステージでした。
レッドマーキー役不足なんじゃないかとも思ったし今でも思っているけれど、いやでもめちゃくちゃよかった。

ただ、タイムテーブル的にどうしても途中退散せざるを得ず。『Zero』を聴いてくそみそにテンション上がったところで赤い屋根から抜けました。




すべてはこの日のヘッドライナーを観るために。


THE STROKES


ストロークス


私にとってはすごく大切な最重要バンドで。

洋楽なんてまだほとんど聴いてなかった大学1年生ぐらいのとき。初めて自分のパソコンというものを持って、YouTubeやなんかで自分の好きな音楽をいくらでも掘り下げることができるようになったあのとき。
当時はVeni Vidi ViciousやThe Mirrazandymoriなんかが特に好きで、そのときはなんとなく好きだっただけに過ぎなかったんだけれども、どうも自分の好きな音のタイプは「ガレージロック」と呼ばれるらしいことに気づき、wikiを観てみるとこのバンドの名前があって。
さっそく検索窓に打ち込んでこのMVを再生して。

このMVの作りも最高だったんだけど、スッカスカなのにタイトで緊迫感とユーモアの合わさった乾いたサウンド、ボーカルはダルそうなのにサビで叫ぶし、なんだこれは!と衝撃を受けまして。この温度感がたまらなく好きで、食い入るように何度も再生ボタンを押しました。
気づいたらアルバム全部買ってました。当時は4th『Angles』までが出ていて、リアルタイムで追えるようになったのは5th『Comedown machine』からでしたね。
このバンドと、もう一つFranz Ferdinandがいなければ、私は今のように洋楽を好きでいなかったかもしれない。そういうきっかけになったバンドです。

12年ぶりの来日だそうで。これを逃したら次はいつになるのやら。


洋楽好きを自称してこんなブログ書いているわりには洋楽に疎くて、ヘッドライナーにはさして興味がないというパターンがこれまでだったもんですから、なんというか、「ちゃんと好きな」というと語弊があるかもしれませんが、前からすごく好きでファンで、そういうバンドがヘッドライナーとしてグリーンステージに降臨するのを観るのは実は初めてでした。いつもホワイトとかにいたのよね。ヘッドライナーをちゃんとグリーンで観る、というのが初めてというのもあって、かなりウキウキでした。



それがね、あのカミナリマークのアンプの置いてあるステージ、バックスクリーンにあの銀ピカのダサいロゴがパッと輝いて、大喝采とともに5人がステージ上に現れて。

1曲目にこのリフが聞こえてきたときの感動といったら、そりゃもうあんた。


生きててよかった……。



演奏がバッキバキでしたね。
そしてジュリアンは相変わらず飄々としていてヘロヘロしたボーカルワークでしたね。
ライブ動画もいろいろ見てきていたので、ジュリアンはライブで音源そのままパーフェクトな歌声を披露するタイプじゃないことはわかってました。4曲目にやってくれた『The Adults Are Talking』、めっちゃ好きな曲ですがやっぱり最後のファルセットはぐだぐだでしたしね。

(欲を言えばこのライブ映像くらいのクオリティのが聴きたかったところはある。このコンディション超最高のと比べるのも酷だけど)


とはいえやっぱりあの歌声が好きなんです。独特の間の取り方、喉の振るわせ方、ライブだとなんか鼻声感というか猫感が増す、あのジュリアンのボーカルが。
まじでめっちゃ良かったわ。

スペクタクル!エンターテイメント!!なアトラクションみたいなライブをしたり、ものすごい熱量で観客を煽って盛り上げ上手なライブをするわけではなく、淡々と飄々と演奏するのが彼らの良さ、持ち味なので、ライブそのものに感動したというよりは「観たかったものを観た」「さんざん画面の中で観たあれを観た」「ストロークスはこの世に実在していた」という確認ができたことに対する感動が私の中では大きかったです。


私は、ジュリアンのソロ曲なんですが『11th dimension』のこの一節がすごく好きで。

I live on the frozen surface of a fireball

(歌詞の流れで意味を捉えると全然違うのですが)熱い情熱を持っているけれど表層では凍り付くほどに淡々としているという表象、ジュリアンの、ひいてはストロークスのスタンスそのものだと思うんですよ。この温度感が好きなんだな。

この日のライブもずっとそんな感じでした。楽器隊すごかったな、みんなマシーンみたいで完璧だった。

念願の『Welcome to Japan』も披露してくれました。どうしても叫びたくて「うぇるかむとぅじゃぱーん!」ってジュリアンに合わせて叫んでしまったけど、叫んでんの俺だけだったな、お恥ずかしい……でもほんとうに「ようこそ!」って思ってたからさ……。

MCで大谷翔平は最高の選手だなんて言ってましたね、野球好きのジュリアンらしい。
ベースのニコライにMC任せた瞬間とかも楽しかったな。ニコライの稲垣吾郎感なんなんだろうな俺だけかな。

『Reptilia』とか最高でしたね。アンコール『Ode to the Mets』で「drum please, Fab?」聴けたし。



ラストの『Last Nite』なんてもう。最高も最高。

ともかく、それはとても素晴らしい夢のような時間でした。あっという間。おいおいあの5人と同じ苗場の空気を吸ったのか俺、すげーな。
また来てくれよ。でも次のアルバムも楽しみにしてるからさ、ヒマできたらでいいからさ……。







初日はこんな感じで、あんまりたくさんのアクトは見なかったんですが大満足な一日でした。
思えばグリーンより奥にはこの日行ってないですね。

初日の活動を控えめにしたのは、翌日以降の深夜アクトに備えてのつもりでした。
この日もほんとうはOvermonoをめちゃくちゃ観たかったんですが、ストロークスを観た余韻と体力温存を考えて泣く泣くテントに帰りました。いやもう日ごろの運動不足よ。
一日中暑くて体力奪われたのもありました……ほとんど雨の降らなかった昨年2022を思い出しました。これは明日以降もやばいのか?雨降ってくれ頼む……と思いながら就寝したのを覚えています。


なんだか自分語りの多い記事になってしまいましたが大目に見てくださいストロークスなんだからしょうがない。

そのうち2日目以降の記事を更新していきますので、よければそちらもお読みください。





いや~でもヤーヤーヤーズは最後まで観たかったな……それがいちばんの心残り。

テントに戻りながら。苗場はまだまだ眠らない

2022最も聴いた曲トップ10を見ながら今年を振り返る

カイワレです。

2022年が早くも終わろうとしているわけですが。
いろんな音楽ファンたちが#AOTYを発信していますね、どれも見てて楽しいです。

せっかくブログなんぞ書き始めたのだから、ここで私も何か……と思いましたが、いかんせん新譜を追いかける体力のない私。アルバムオブザイヤーを決められるほど今年リリースされたものを聴いてはこなかったのです。耳が遅すぎる。

そこで。タイトルのとおり。

Apple musicが再生回数をもとに自動で作ってくれる「リプレイ'22」という便利なプレイリストを眺めながら、私が今年よく聴いた曲たちを振り返ってみようという話です。

シャロンはたまたま聴いてた曲で関係ないですよ



10位から順番に行きましょう。





10位

『I WANNA BE YOUR SLAVE』Måneskin

マネスキンです。
今年2022年夏は日本中マネスキン大旋風だったのではないでしょうか。

サマソニ出演の報で初めて存在を知ったのですが、当初は「よくあるお化粧バンドなんでしょどうせ」とクソ老害先入観ムーブをかまして全然興味なかったんです。

が、サマソニが近づくにつれてツイッタのタイムラインがマネスキンマネスキンどいつもこいつもマネスキン。

なんやねん、そんなに……そんなにええのかい?

時代の波に乗り遅れてるかもしれない焦燥感でモジモジしながら、とりあえずYouTubeで一番再生数のあったMV、つまりこの曲の再生ボタンをポチッとな!したわけです。

したらもう。いきなりダミアーノの強烈な歌声で始まって。

で、歌詞が英語苦手な私でも一発でわかるぐらいシンプルだったことも、私の中にインパクトを残すには十分で。

I wanna be your slave,
I wanna be your master.

もうこのフレーズだけで何が言いたい曲で何が言いたいバンドなのかわかりますよね。

気づいたらすっかり虜でヘビロテしておりました。

今どきなかなか出てこない骨太なロックサウンドだけどスタンスやアティテュードはすごく今っぽい、絶妙なバンドが出てきたなぁという印象です。

個人的にはぜひ女王蜂と対バンしてもらいたいですね。セクシュアリティを超越した色気と格好良さがどちらのバンドにもあるので。





9位

『BADモード』宇多田ヒカル

ヒッキーですよ。

floating pointsをプロデューサーに迎えたという前情報だけでもめちゃくちゃテンションの上がってた私です。


この曲がすごく美しくて好きなんですよね、MVもとても綺麗。

これに宇多田ヒカルの歌声が乗るだけで最高になる予感がビシバシきていたわけですが、やっぱ最高でしたね。

間奏のところがめちゃめちゃメイド・イン・floating pointsで、初聴時にニヤけてしまったことを思い出します。

すごく日常に馴染む曲なので、自然と再生回数も増えてここにランクインしてきました。
ジャケットの部屋着スタイルがすごくしっくりくる、いつなんどきでも聴ける曲ですね。


これめっちゃわろた





8位

『Looking High』FOALS


フジロック予習組その1。

FOALSの最新アルバム、すごくヌケがいいというか、ポジティブ感あふれてて、聴いてると楽しくなるアルバムでしたね。

この曲はなんというか、フルハウス的なパツキンホームドラマのテーマソングみたいな、ちょっとファニーな感じのAメロから始まって、でもサビで急にドライブ感マックスで踊らせにくる、そのギャップにグッときましたね。ギャップ萌え。

ファルセット多用する曲なので、あんまりライブではやってないっぽい?
フジロックでも聴きたかっただけに少し残念です。

フジロック以来すっかりファンになった私ですが、以前はMy Numberぐらいしか認識してなくて……初期の彼らがあんなファニー・オモシロ・ブロックパーティみたいな曲調で、ヒゲのヤニスがあんなニューエキセントリック・ラッセル・リサックみたいな髪型してたのを後から知りました。意味不明。

なにその髪型マジで。





7位

『Disco Yes』Tom Misch


フジロック予習組その2。

網羅できてるわけじゃないですが、やっぱり彼の曲で一番とっつきやすいのはこの曲でしょうね、大好きです。

タイトル通りの4つ打ちで、跳ねたくなる感じが楽しい。

それに印象的なこのギターフレーズの、なんと愛嬌のあることか。人懐こさがすごい。
おしゃれだけど敷居の高さは感じさせない、屈指の名曲だと思います。

彼の存在を日本中に知らしめたのは星野源の偉大な功績の一つですね、感謝です。






6位

『Wet Dream』Wet Leg

彗星のごとくシーンに現れたWet Legがランクイン。

いやこれ、フジロックのイエロークリフの大ビジョンでめちゃくちゃ宣伝されてたんですよね。すーげぇ耳に残る激キャッチーな曲だし、それを激キャッチーなMVでやられたら嫌でも印象に残りますよ。ていうかイントロから最高だし。

令和に海の向こうで蘇ったPUFFYに間違いないでしょう(ホントか?)。

2分台の短い曲なので、サッと聴ける感じも再生回数増に繋がった感じですね。

結局グラミー賞の件で来日は立ち消えちゃったみたいですが……また来年のフジロックにでも来て欲しいなァ〜。





5位、4位

『Rosewood』『Counterpart』Bonobo



フジロック予習組その3。

Bonoboがダブルランクイン。

2022最高のアルバムの一つなんじゃないでしょうか。
もうとにかく気持ちいい。美しい。
いろいろ語る必要もないですね。

最近1人で残業してるときのお供によく聴いてるのもあって再生回数多めでした。

フジロックも最高でしたね。マイベストアクトです。
でも公式が上げてくれたやつで改めて聞き返すと、なんかホーン隊下手くそじゃない?こういうもんだっけ?

なんかペヒョ〜ってしてる





3位

『光るとき』羊文学

羊文学大好きなんですよね〜。

アニメ主題歌ということもあって、明るく未来ある曲調。でも熱血!暑苦しい!感じには絶対ならない。羊文学はこの温度感が最高にいい。

なんつーか、冬で寒いんだけど快晴で陽が暖かい、常にそういう温度感ですよね彼女らって。

そしてアニメ『平家物語』もすごくよかった。
主題歌:羊文学×劇伴:牛尾憲輔で音楽面はまず間違いなかったんですけど、アニメそのものもめちゃくちゃよかったです。まだネトフリとかで見れるんで、ぜひ。

ネトフリはこちらから↓
https://www.netflix.com/jp/title/81566913?s=i&trkid=13747225&vlang=ja&clip=81567545

牛尾さんのサントラもサブスクにあるので、ぜひぜひ。チェンソーマンの劇伴も最高よ。

これとかすごい電気チルドレン感があって最高





2位

『GHOST WORLD』Tempalay

Tempalay大先生です。

このアルバム、彼らのキャリア最高傑作ですよね。なんでイマイチ世間的なハネがないのかわからんぐらい。

1曲目のこの曲もめちゃ好きなんですが、PERIMETRONの作ったMVがまた最高です。むしろMV公開されてから良さを再発見した感じ。

この後に続くシングル『あびばのんのん』『Q/憑依さん』も最高点更新の曲ばかりなので、次のアルバムがめちゃくちゃ楽しみです。

と思ってたら旧作リブート盤を出してきました。この捻くれ者めが(喜




1位

『Around you』Say Sue Me


栄えある(?)第1位は、韓国はSay Sue MeのAround Youと相成りました。

フジロック予習組その4なわけですが、私の人生に刻み込まれた曲のひとつになりました。

ヨ・ラ・テンゴのフォロワーのバンド、まぁまぁ好きになるんですがまぁまぁ止まりで忘れていってしまうことが多くて。
それがなんで彼女らにはこんなにハマったのか自分でもうまく説明できないのですが……

この曲は口ずさみたくなるグッドメロディと、それを邪魔しない終始小気味よい楽器隊のバランスが絶妙ですよね。

やっぱりなんだかんだいっても歌モノが好き、ということかもしれません。

通勤前の朝1曲目でも、くたびれた残業帰りのときにも、休日の昼間ドライブするときにも、いつでもするっと聴けて、気づいたらあのハミングを口ずさんでる。安心感みたいなものがある。
そういうところも再生数増につながったのでしょうね。

今年のフジロックキャンセルだったのすごくかなしい……
先日は単独で来日してくれたみたいで、行きたかったなぁと悔やまれるところです。


Tシャツも色違いと2枚買ったんだぜ……また来てくれよな……





振り返ると

まぁ振り返りも何も、基本的にはフジロックのラインナップ発表後は予習プレイリスト組んで聴きまくるようにしているので、必然的にフジ予習分が大半になってきますよね〜、というところでした。

とまとめるとつまらなすぎますが。

まずは、フジロックが今年無事に海外アーティストも呼んで開催されたことが、本当に本当によかった。2022はそれに尽きる。

そしてマネスキン、ウェット・レッグの登場がかなり印象的です。どっちも大好きなバンドになりました。



今年の大物どころはThe 1975やArctic Monkeysが待望の新譜をリリース。
(どっちもそんなに追っかけてないので盛り上がりについていけなかったのはここだけの話)

久しぶりのリリースというところで言うと、Yeah Yeah Yeahsの新譜も出たのが嬉しかったですね。


まぁ、この曲以外あんまピンとこなかったんだけど……


あとはアーケイド・ファイアがなんかやらかしたりもしてましたね……。


ともあれ、こうして振り返ってみるとやっぱり今年のフジロックが強く思い出されます。アレが無いとダメなんです、人生に張り合いがなくなってしまう。フジロックへ行く金を稼ぐために働いてるんだ俺は。
……言ってたらなんだか来年のフジロックへ向けてのモチベーションが上がってきましたね。来年はどんなアーティストが……妄想が止まりません。ストロークス頼む。

新作をフジに間に合わせろください




さて、みなさまにおかれましては、この年の瀬をいかがお過ごしでしょうか。

今年は行動制限のない年末年始ですからね。
地元に帰省するもよし、自宅でゆっくりするもよし。
カウントダウンイベントに出かけるのもいいでしょう。
家族と過ごしますか?友人と年忘れ?カップルで除夜の鐘突き倒します?

私は仕事が年内に納まりそうにありません……。年末年始の出勤が確約されております。クソ残業の合間にこの記事をちょっとずつ書き進めておりました。いい気分転換にはなりました(死


終わりの見えないコロナ禍の中、2023がどんな年になるのか……みなさまがそれぞれ無事で来年を迎えられるように、そして希望の持てる一年になるように祈っております。


それではみなさま、よいお年を。

岩壁音楽祭2022行ってきたよ

カイワレです。

2022年9月17日、岩壁音楽祭に行ってきました。

山形県高畠町、瓜割石庭公園が会場です。


山形なんて田舎に住んでますとね、なかなかこういうまともな(?)音楽イベントやライブが県内では貴重でして。

仙台に出かける人がほとんどなんじゃないでしょうか。アラバキとかもあるし。


そんな田舎で、2019年にスタートしたばかりのフェスです。

初回のメンツはこんな感じ

初回からリカックスやマバヌアなんか呼んでくれて、次があれば是非〜とずっと思ってたんですが、やはりコロナの影響で2020、2021は中止に。

今年になって再始動、念願の初参戦でした。



この"岩壁音楽祭"なんてイカツイ名前の理由、会場にあります。



この地では大昔から良質な石が取れたそうで、古くは古墳の石室から、江戸時代以降は石塀なんかにも使われていたようです。

その石切場が今も綺麗に残っているものが"瓜割石庭公園"、このフェスの会場なんですね。

ちなみに、"瓜割"というのは、この地の清水で冷やそうと瓜を沈めたところ、ぱっくり真っ二つに割れたことから来ているそうな。

47高畠石の不思議空間 瓜割石庭公園 | やまがた景観物語

フェスなくても普通に圧倒される光景なので、山形に来たら行ってみてはいかが?




さておき、県内なこともあって今回は妻を連れて2人で参戦。

車は近くの廃校を利用した駐車場に停めて、そこからシャトルバスで5分。

入り口。右手の白い屋根が受付

映ってませんが、受付所の前に芋煮の屋台が出ていました。要はフジのパレス・オブ・ワンダーよろしく、チケットなくても会場に来たら芋煮は食えるわけですね笑


スタッフのにいちゃんが既に疲れ気味の顔、垂れ幕もくたびれ気味ですが笑(この後ちゃんとピンと張り直してました)、入場ゲートを潜ります!




すると正面にCAVEステージ。ハコとしてはかなり小さいですが(パンパンで20〜30人くらい?)、やっぱこんな岩の土手っ腹に空いた四角い穴の中にDJブースがあったら楽しいに決まってますよね。

穴ぐらの中にはバーコーナーもあって、ここではアルコールやソフトドリンクだけでなく、山形のコーヒースタンド「YUKIHIRA COFFEE」のコーヒーもいただけます。




このステージを通り過ぎると、フードエリアと物販コーナーがあり(写真は撮り忘れたので無しです……)、さらに行くと洞窟が。

公式から拝借

これを潜り抜けると、メインのWALLステージです。



文字通りそびえ立つ"岩壁"を背に舞台が設置されています。すごくない?このロケーション。そりゃあなんかしたくなるよねここで……。


このときは昼過ぎごろ、まだまだ暑い中でしたが、ステージではさらさがパフォーマンス中。

私のお目当てのひとつです。

フジにも来てくれていたみたいですね。初期宇多田ヒカルを彷彿とさせる歌声でなかなか好みでした。

木道亭で観たい。



さらさを観た後は、フードコーナーでタコライスを購入。システマチックなフジの屋台に慣れてしまっているのもあるけど、出てくるのに30分くらいかかりました笑。

ゲートくぐって左手にあったPIXELエリアで休憩することに。

このエリアではキャンドルのワークショップなんかもやってたみたいですね。

写真では見辛いですが、奥にベンチがいくつか用意してありました。ホスピタリティも抜かりない印象です。


腹ごなしした後は、フォトスポットエリアから会場をのんびり見下ろしてみたり。

エリアマップ。真ん中に一段高いフォトスポットゾーンがある


なんやかんやして暇つぶしながら、この日のお目当て第二弾を待ちました。






ena mori


ena moriです。中学2年まで日本で育ち、以降はフィリピンへ。現在の活動拠点もフィリピンのマニラというSSWです。

わざわざ山形なんて田舎まで来てくださってありがたいやら何やら……

彼女のバイオグラフィーはこちらのインタビューで詳しく。


ステージには傾いた日差しが直に当たっていて。MCで「日本に来てから服を選びに行ってこれを買ったんだけど……山形だから涼しいかと思ったら全然暑くて後悔してます笑」なんて言ってたぐらいで(どこに売ってんのその紫ニット笑)、終始暑そうだったのが気がかりでしたが、ライブはそれを吹っ飛ばすくらいアツいライブでした。

そんなライブの模様をチラ見せ↓

なんていうか、音源の印象よりも全然ダイナミックな感じがあって。エンターテイナーの才能の片鱗が見えるパフォーマンスでした。

フィリピンでどのくらいの売れ具合なのかはよくわかりませんが、もっと大きいステージも全然似合うと思う。また来日してほしい!








ena moriの後は、この日一番観たかったアクトです。


D.A.N.


D.A.N.です。岩壁ではDJセット。

西日がすごくて手元の卓が見えないということで、急きょ黒いシートで日除けをスタッフがDIY。10分ほど押してスタートしました。

DJセットなので2人ずつで入れ替わり立ち替わり。

櫻木氏と市川氏、DJしながらビール飲みながら、紙巻きタバコをくるくる作って吸ってました……最高のヤツやん……。

タバコくるくる櫻木氏の図↓

櫻木氏は寝坊したのか?ってくらいボサボサで日に焼けてて、フジロックのときと別人みたいでだいぶ笑った。

ボサボサもそうだけど、写真のとおりタオルを首にかけちゃって、3人ともかなりリラックス状態。

全員楽しそうにDJしてくれて、櫻木氏はぐねぐねニヤニヤ踊っててメチャよかったですね。



DJステージを観るとき、知ってる曲がかかるとテンションの上がり方も違うんでしょうが……不勉強で一曲もわかりませんでしたが、まぁそんなの関係ねぇでしたよ。

1時間半、しっかり踊らせていただきました。

爆上がりのフロア図↓





この後、夜に玉名ラーメン小林うてな×ermhoiも観たかったんですが、妻の体力に限界が来たのでここで退散となりました。


ちょっと早めの退散だったので、シャトルバスの復路便が出ておらず、徒歩で駐車場へ。

大体20分くらいでしたが、いい感じの散歩になりました。

いわゆる田舎道でしたが、民家の石塀がものすごく立派で、たぶんあれも石切場で切り出したものなんだろうなぁ、なんて歴史に思いを馳せてみたりしちゃって。



しっかり観たアクトは3組だけでしたが、めちゃんこ楽しかった!



やっぱりキャパが狭いので(メインのWALLステージも、フジでいえばアヴァロンくらいのイメージ)、あまりにも有名なアクトを呼ぶとそのファンだけでチケット売り切れてしまいそうだなぁ、なんて余計なこと考えたり。

ステージも狭いので、冒頭のラインナップ見てもらえばわかるように、さらさやena moriのようなSSWも呼びつつ、マイク一本でパフォーマンスできるラッパーが多くを占めています。
私がラッパー事情に疎いのもありますが、会場のかなり近くに民家もあったので呼ぶにしてもゴリゴリでワルワルのラッパー(?)ではない演者をチョイスしてもらえたら嬉しいな、なんて思いもありました(環ROYとかいかがでしょう)。


とはいえ、ああしてほしいこうしてほしいと思ってしまうのは、やっぱりすごくいい場所ですごくいいフェスだったからですね。

山形でこんなんありがたい限りですよほんと。





てっきりコロナで間が空いただけで、来年以降も毎年やってくれるものと思ってましたが、どうも公式アナウンスによると次は3年後の2025に開催、しかもラストになるようです。


そうそう、「”オープンソースなフェス”ってなんのこっちゃ」という方もいらっしゃると思いますが、このインディペンデントなイベント、舞台裏を公式が全部公開しているんです。

フェス立ち上げからブッキング、会場の作り方……

これだけでもなかなかいい読み物になっているので、ぜひぜひ読んでみてください。




しかし、貴重な山形のフェス、終わりが見えているというのはすごく、すごく寂しいですね……。

またカタチを変えてでも継続してくれないかなと願っております。

もちろん、3年後ラストも参戦します!今度は夜までいたい!



最後に、ゲートから最奥WALLステージまで歩くとこんなんですという動画を貼って、本記事を〆ようと思います。

みなさん、山形にもこんないいフェスがありますよ。3年後、ぜひこの岩壁の前で会いましょう。

チー牛がぼっちでFUJI ROCK FESTIVAL '22 行ってきたよ(3/3)

カイワレです。


この3年、首を長くしすぎてちぎれて皮一枚でかろうじて繋がってるレベルで待ち侘びていたフジロック


あっという間の最終日です。


とうとう、今日で終わってしまうのか……なんてしんみり感情に浸る朝……


にはならず、「暑い!」と叫びながら目を覚ますそんな朝です。




FUJI ROCK FESTIVAL '22 最終日7/31》



信じられますか? 3日間全日通してピーカンですよ。

いや気持ちいい空の青さでしたけどね。

たぶん、3日通しで参加してるフジロッカーは全員思ったはず。

「そろそろ……雨、降ってもええんやで?」と。

大豪雨の2019年からの振れ幅よ落差よ!

なんやねーんと思いながら、風呂で汗を流し、とりあえず腹ごしらえ。



キャンプサイトに来てたCHAMSキッチンカーのホットドッグ。めっちゃ高かったけど、相応に美味かったのでヨシ。



そして、この日まず向かったのはピラミッドガーデン。






今回が4回目の参加になるフジロックですが、実はピラミッドガーデンは今回初入場のエリアです。

なんてったって奥地も奥地、しかもあらゆるメインステージから一番遠い、秘境といって差し支えない場所。

オフィシャルツアー利用の方やムーンキャラバン利用の方でない限りは、なかなか行くのをためらってしまう距離にありますよね。


でも今回行ってわかった、超〜居心地がよい。

はためくフラッグと、バカ騒ぎのない穏やかなガヤガヤが気持ちいい。


ガパオ&カレーを食べ食べ、みんながヨガしてるのを丘の上から眺めながら。


私はシートを敷いてごろ寝しておりました。


デイドリーミングもそうだけど、喧騒からいったん離れられるエリアってのはやっぱ必要ですね。

心の整い方が違うというか。

3日目最終日なこともあって、たまった疲労感がほどよくほぐれていく感触がありました。



なんかカッコつけて「整う」とか言ってますが、"休足時間"をありったけ貼って寝転がってただけなんですけどね。




昨日のレポ、「速攻で寝ちゃって大誤算!!」と書きました。


用意していたアミノバイタルだのサロンパスだの体力回復手段、何も使わずに翌朝を迎えてしまいまして。


テントは暑くていられないし、出かけながら足を癒すならせめて湿布臭くないやつでごまかしたい……という気持ちでこの商品を貼りまくってごろごろしておりました……情けない……




はい。

朝8時ごろからゴロゴロごろごろを続けまして。

そんな状態なのにピラミッドガーデンまで乗り込んできたのは、この人たちをどうしても観たくて。


MIZ



ミズですよ〜。

MONO NO AWAREのVo.玉置氏とGt.加藤氏が組んだアコースティックユニットです。

私、MIZももちろん好きですが、まずMONO NO AWAREの大ファンなんですよね。

ストロークスが都会的なんだとしたら、ストロークスサウンドで田舎明るいユーモアある楽曲をやっているような、そんなバンドだと勝手に思ってます。




去年のフジロックの彼らのステージ、観ましたか?

どんなバンドもコロナに向き合ってきたとは思いますが、このバンド以上に言葉を尽くしてくれた人たちもなかなかいないんじゃないかなと思いますよ。

これはそのステージ前にバンドから出たステートメントですが、やっぱりよく伝わってくる。

FUJI ROCK FESTIVAL ’21 ご来場予定の皆さんへ|MONO NO AWARE OFFICIAL SITE

去年の某バンドや今年の某SSWが現場主義発言してましたが、私は選民思想じみたそういう考え方は嫌いだし、やっぱり音楽は娯楽だけどある程度開かれていてほしい。

この混迷の時代だからこそ、選択肢があってしかるべきだと思います。

そういう中でこのバンドは「不安な人は来なくても大丈夫」と言ってくれる優しさがある。

去年のフジロックのMCでも、「賛成とか反対とか声をあげるわけではなく、見守ることを選んだ人たち」の想いを汲んでくれていて、なんか楽曲だけじゃなくてそういう人柄までも好きになってしまったんですよね。


私はこの曲が大好きなのですが、もうなんか画面越しに伝わってくる優しさで涙ぐんでしまいました。

youtu.be



さぁそんな思い入れある人たちを見に来たわけですが。

とはいえ、バンドではなくアコースティックユニットなので、小さなステージになんとなく人が集まったような、そんな感じで。


「虫の声よりも小さな音しか出ないバンドことMIZです」

なんて自己紹介から始まったライブは、終始ユルく、しかし気持ちよく。

大音量のライブばかり見てきた耳に優しい、確かに小さな音ではあったけども心地よいサウンドでした。


何より二人とも楽しそうで。

途中、玉置氏が「キモチイイ~!」なんてこぼしてたのが印象的でしたね。

苗場の昼前にうってつけの時間でした。

youtu.be






癒しの時間を過ごした私ですが、しかしMIZが終わるなり猛ダッシュ(猛早歩き)です。

なんたって20分後にはグリーンステージで次のアクトが始まってしまう!

ピラミッドガーデンは先述のとおり最奥地です。

まぁ、次がヘブン!とかよりはマシだったわけですが……それでも遠い!






JAPANESE BREAKFAST


いい写真がな~い!ジャパニーズブレックファストです。

今回もツアーお決まりの犬の衣装でキュートに歌ってくれました。

コーチェラのときにPAの問題なのか声小さくね?と思ってて心配でしたが、杞憂でしたね。

のびやかな歌声が昼間のグリーンに響き渡って、気持ちよかったです。


youtu.be


どうでもいいですが、あの衣装を見るたびに天元突破グレンラガンを思い出しますねぇ。







お次はレッドマーキー


ELEPHANT GYM

大象體操です。

2020中止のリベンジ組の一角ですね。

台湾のマスロックバンドですが、まぁほんとバカウマですよね。

バキバキもバキバキ。

ストイックな演奏とは裏腹に、MCでは紅一点のKTが「スマホをグリーンステージで落とした」なんてほっこりする話も。


すいません勝手に引用しますが、いいMCだったので文字起こしをば……



大好きな『中途』もしょっぱなで聴けて大満足でした。







酔いしれていたかったですが、次のアクトが待っています。

この日はタイムテーブルがパンパンになってしまって、移動がしんどかった……


レッドからヘブンへ向かう道中、ボードウォークで鈴木雅之御大の「め組のひと」が聞こえてくるではありませんか!


このときホワイトは入場規制かかってましたね。

ボードウォークまで人が溢れかえってました(でもボードウォークで立ち見は良くないと思うよ)。



大名曲を偶然耳にできてホクホクしながら、3度目のヘブンへ。




ALTIN GÜN


ギュン!アルトゥン!

ハライチ澤部氏がアメトーークで激推ししたことで話題を呼んだトルコバンドですね。


すご〜く楽しみにしてたアクトですが、この時点で私はかなり疲れ切っていて、もったいないけど座ってゆっくり観ようかな……

と、思ってたんですが。

後半思わず立ち上がって踊ってました。

いや〜、だって楽しいんだもん。

(このタイミングで一瞬だけ小雨が降って涼しくなったのも元気を取り戻した要因かも)


英語以上に何言ってるかさっぱりわからんわけですが、どうでもよくなるのが音楽のいいところですね。






さて、MIZからずっとハッピーなアクトが続いていた今日ですが。




次は2018年のフジロックレッドマーキーでキレていたこの人です。





SUPERORGANISM


オロノです。

いやね、2018のときも、日本嫌いを公言してる人なんで大丈夫かな〜となんとなく不安だったんですが、案の定かなりキレてまして。

今年のフジロック前にCHAIとインタビューされてた記事で本人も言ってますが、棒立ち見系オッさんが気に入らなかったご様子。笑





でもちょっと気持ちわかるんですよね。

人それぞれの観劇スタイルがあっていいよね、とも思うんだけども……

ど真ん中前方とか、なんなら最前とか、あるいは後から前方に割って入ってきたくせに、仁王立ちで少しも揺れずに観てる人。

大体オッさん。まぁ若い人でもちょくちょくいるけどね。

どういう気持ちなんだ?と不思議に思わずにはいられないすね。楽しんでんのかほんまに?






なんて。閑話休題


そんな前回のパフォーマンスに直前のこのインタビューがあったもんだから、ちょっとソワソワしながらホワイトステージに向かったわけですが。


最初はオロノも「ああ、日本だわ……」みたいな不機嫌そうな顔してましたが、途中から切り替えて楽しんでそうに見えてよかったですね。

インタビュー通り、つまんなそうな奴より楽しそうな奴に目を向けたってことでしょうね。


何より、ラストの『Something for Your M.I.N.D.』の前に、観客をステージ上に上げるサプライズ!!


「ハーモニカ吹ける人いる!?ハーモニカ!ハーモニカ!!」言ってたの面白かったなぁ。


シンガロング求めたりステージに上げたり、ちょっとコロナ的には気になっちゃうパフォーマンスだったけども、最終的には大ハッピー空間を作ってくれました。






ホワイトを後にして、今度はグリーンに向かいます。

トリ前ですね。











Tom Misch


ねぇ〜トムミッシュですよ。

実はこの時間帯は、BREIMENも観たかったんです。

こんな感じ。

で、予習段階では「好きだけど『Disco Yes』だけ聴ければいいかなトムミッシュは」なんて思ってて、苗場食堂とグリーンを行ったり来たりしようと思ってたんですよ。



思ってたんですけどね。


1曲目『What Kinda Music』のサビの伸びやかなファルセット。

これが夕暮れのグリーンステージの山々に響き渡った瞬間。

youtu.be
(ちょうどサビから聴けるようにしたから踏んでみて!)


なんか鳥肌立ちましたね。

「あ、もう観ようこれ。観なきゃいけないヤツだこれ」なりましたもん。

この感覚は、現地じゃないと伝わらないっすなぁ……。

グリーンのいいところは、やっぱ山に響いていく音の気持ちよさが、他と比べて圧倒的なところですよね。

BREIMENには申し訳ないけどここを動けそうにないわ。という感覚になりました。


そこからはもう完全に虜。

ある意味、苗場には似つかわしくないアーバンなサウンド、だけどどう考えてもグリーンで聴かなきゃいけない音。

生音で聴くとこんなに変わるのか……と興奮しながら、クネクネと体が踊り出すのを止められなかった。

はたから見た私はさながら海藻のようなチー牛だったことでしょう。

でも最高に気持ちよかった。


フジロック前はメンタルバランスを崩しているっぽかったトムも、だんだん気持ち良くなって表情が明るくなっていったのが印象的でした。


トムの奏でるエロすぎギターに酔いしれる1時間強。最高でした。






もうこんなの聴いたらほかの音楽聴けないヨ~なんて思いながら、しかし私の足は苗場食堂に向かいます。



小原綾斗とフランチャイズオーナー


Tempalayフロントマン小原氏のソロプロジェクト。


いや~Tempalay大好きで。見ないわけにはいかないアクトでしたね。

というのも、音源をちゃんとリリースしてないバンドなんですよ。

"ちゃんと"という言い方は語弊があるかもですが、枚数限定シングルしか出してないし、サブスクもなし。

なので聴きたいなと思ったら、限界地方民族は都会のタワレコに出かけるか、ライブを観に行くかの二択しかない。


というわけで観に来たんですね。

なんというか、初期Tempalayの楽曲にあったふざけ感というかユーモアというか、それがアップデートして出てきてるなぁという印象でした。

楽しんでそうで何よりでしたし、しっかり楽しませてもらいました。

BREIMEN高木氏が酒回ってんのか前のステージで燃え尽きたのか、終始死にそうな顔してたのが面白かった……大丈夫かよ……。










かくして、私のフジロック'22は終わりました。

観たいアクトはすべて観ました。


終わっちまったな……俺の今年のフジロック……


足の疲れと痛みが限界に達していました。

もはや引きずりながら歩き、イエロークリフで夜食を食べながら休憩。

これありがたい


モニターでムラマサを観ながら。

帰りたくなさすぎて、だらだらしながらテントに帰りました。







蓋を開けてみれば3日間ほとんど雨は降らず、今年がフジ初参戦という方は拍子抜けしたかもしれません。


日焼けがエグくて、これを書いている今は腕の皮がめくれてきています……。


そうそう、コロナの話ですが。


一応、帰ってすぐ抗原検査をしてみて、陰性ではありました。

ちゃんと認可キット使ったので、ある程度の精度を期待したいところです。


もう1週間以上経ちますが、体調もとくに問題なしです。




ただ、やっぱり現地では、ちょっと勘弁してくれよ……という人たちがまぁまぁ多かったのも事実ですね。

密なステージ前方でマスクしないで喋りまくってる人。

ポイントに沿ってソーシャルディスタンスを保とうとしているのに、空いてんじゃんとばかりに後から割り込んでくる人。

なんならステージ前方で酒飲みながら見てる人。


特に、プラネットグルーヴになった後のレッドマーキーがひどい印象でしたね。

やっぱお酒があかんのやろか。



スタッフがステージ前方をパトロールしてマスクしてくださいと注意する場面もありました。

ただ、昨年と比べれば運営側が緩かったという声も聞きましたので、ウィズコロナ、自己責任に任せるという方針なのかもしれませんね。


来年のフジロックまでにコロナがどうなっていることかわかりませんが、無事また開催となることを祈るばかりです。




ともあれ、やっとフジロックに参加することができて、最高の時間を過ごすことができました!

マイベストアクトはBonoboとTom Misch、次点にFOALSですね。


これにて、ぼっちチー牛フジロック'22レポートは終了です。


また追々、皆さんの参考になるかな〜と思いますので装備なども記事にしていきたいと思います。



ではまた!

また来年!よいお年を~!

チー牛がぼっちでFUJI ROCK FESTIVAL '22 行ってきたよ(2/3)

カイワレです。



フジロック'22レポ、今回は中日の7月30日を書いていこうと思います。


昨日、つまり初日7月29日は、悠久の時を超えて苗場に帰ってこられたことがうれしくてうれしくて……

ボノボに涙してオウガに殺された、そんなフジ初日を過ごしたわけですが。





FUJI ROCK FESTIVAL '22 中日7/30》



2日目、この日も晴天。

めちゃうま


朝食にキャンプサイトで牛すじ丼、イエロークリフでガーリックシュリンプなど食べながら。

写真の明るさ見てもらえばなんとなくわかると思うんですけど、とにかくピーカン、この日も日差しが強い。

例年かならず雨が降るのがフジロックなんだけども、雨降りそうかな~なんて気配もない。


暑い。


テントがサウナ状態になって暑すぎて、外に出たら出たで日差しがキツくて。

昨日もずっと晴れてたのに、今日もか、朝からしんどいな~と思いながらモソモソ朝飯食ってました。





実は昨日、楽しんでいる裏ですごく悲しい出来事がありまして。

まぁキャンセルの話なんですけど。





SAY SUE MEがまさかのキャンセル。


私、今回のフジロックで一番楽しみにしてたのが彼らだったんですよ正直。


youtu.be

この曲なんて、聴けば5秒で「好き!」ってなるに決まってんじゃん?


つつましやかで柔らかなヴォーカル、主張しすぎない楽器隊、それから素朴なルックスも含めて。



youtu.be



おとなり韓国のバンドだから、ほかの洋楽勢よりはフジ以外でも観る機会あるかもしれないな、とは思いつつも。

フジで観るからこその特別感はやっぱありますよね。

それが観れなくなってしまって。誰が悪いわけでもないコロナのせいなんだけども。

そうなると、スケジュールに穴が空くわけですね。

真ん中らへん。



それにこの暑さ。

なんぼギリギリ20代とはいえ、日ごろ運動してない人間が昨日1日歩き回って今日も明日も歩き回ろうというんですよ。

しんどいのなんのって。


(セイスーミーが観れないなら……)



んっ?




おっ?




おお~~~っ。




ということで、この日は午前中にデイドリーミングでごろ寝することにしました。


ドラゴンドラ、乗ったことありますかフジロッカーのみなさん。

ただのゴンドラじゃないんですよ。”ドラゴン”の名を冠してるのは伊達じゃない。

ひとつのアトラクションとしてめちゃめちゃ楽しいんで、まず乗ってみてください。


で、山頂は下よりもいくらか涼しいです。

今回みたいな晴れまくる日には、ここにきて涼むのが一番でしょうね。



それから、この場所は子連れフジロッカーにもおすすめですね。

子供向けコンテンツもあるし、だだっぴろい原っぱで人が少ないので目も行き届きやすい。

トイレも仮設じゃないし使用者が少ないので清潔ですしね。

ハライチの澤部さんが、ここで普通にパパしてるのを見たことあるぐらいです。





既にガタが来ていた私、ここで小一時間の仮眠をとりました。

目覚めたあとは、山頂レストラン「アルム」でお昼ごはん。

ちゃんとした屋根と壁と椅子と机、めちゃありがたい


フジロックっていろんなカレーが出てますけど、アルムのカレーもかなり美味いですよ。





さてさて。

2日目午前中にしてだいぶ疲れていた私ですが、午後から雨予報で涼しくなりそうなのもあって下界に降りました。

少しだけレッドマーキーに寄って、SAY SUE MEの代打のHelsinki Lambda Clubをチラ見。



なんだか悲しくなったので(ヘルシンキはなんにも悪くないよ!)、そそくさとフィールド・オブ・ヘブンへ向かいます。







toconoma


トコノマです。


おととし2020年のフジロックが中止になったとき、「Keep On Fuji Rockin'」ってことで選り抜きアクトの配信がありました。

そのときに見た彼らがすごくよかった。楽しそうに演奏するし、観客の反応を受けて少し涙してるような場面もあって。

「いい」バンドだなぁと、ほっこりさせられたんです。ライブ観たら楽しいだろうな、と。


期待通り、最高にハッピーな空間を演出してくれました。

gt.石橋氏のカッティングが軽やかで気持ちいいのなんの。

「俺たち、インストバンドで歌詞がないので、歌始まらないな~ってずっとイントロだと思ってると踊り損ねるんで、適当なとこで思い切り踊ってください」

なんてMCもあり、とにかく躍らせてくれる幸福の空間でしたね。ヘブンにふさわしい。

youtu.be


(後からwiki見て知ったけど、この人ら普通に社会人やりながらこのクオリティのバンドしてんの?ヤバない?)





そんな激ハッピー空間の後、急いでレッドマーキーへ向かいました。

ヘブンとレッドは遠いよぉ……。






GRAPEVINE



バインですよバイン。グレイプバイン

私、バインは邦楽勢では5指に入るくらい、大好きなバンドです。

トコノマをギリギリまで観て、這う這うの体でレッドにたどり着いたときには、大名曲『風待ち』が聞こえてきました。

youtu.be


Vo.田中氏、歌声が若いころの少しニャンニャンした声よりも、今かなり渋くカッコイイ声になってるので、当時の「風待ち」も今のライブで聴くとまた味わいが違いますよね(昔の声ももちろん好きですけども)。

2017年のフジロックにも来てくれていて、そのときもレッドマーキーでした。


いやはや、にじみ出る田中氏のエロス、色気は何なんでしょうなぁ……ああいう老け方したいよね。

相変わらず最高のライブをしてくれました。大好きな『Alright』も演ってくれて、途中からの観劇でしたが大満足。


youtu.be

夢は叶ったっけなぁ
仲間はどうしたっけなぁ
いざ 青春の二次会のスタート

歌詞がいいよねバインは……。





さて、レベルの高い合格点を超えるライブをオールウェイズ出してくれるバインを観たあとは。



東京スカパラダイスオーケストラで踊り狂うぞ~~と思ってましたがそんな余力はなく、

グリーンのすみっこで椅子に座ってぽへーっと眺めてました。笑



ここで体力温存したかったのは、俺はスカパラではなく、この次の目玉アクトで踊り狂うのだ……という強い意志があったからです。





FOALS


フォールズ!!


最高。最THE高。

最新アルバムから『Wake Me Up』で始まり。ほんとはもっと大きな声で「Oh! No!」「Wake! Me! Up!」の合唱したかったのが悔やまれるところですが、一気にボルテージ上がって最高。

『My Number』『2001』『In Degrees』の流れも私にぶっ刺さって最高。

前方モッシュピットで観ていたのですが、ラスト2曲『What Went Down』『Two Steps, Twice』の時なんかはもう最前がかなりのカオス状態で最高。

youtu.be
(これはコロナ前の2016年でしかもオオトリだったレディングの映像なので、フジより演出が派手ですが……でも体感的には同じくらいのカオスで最高でした)


ブチ上がるという意味では、昨日のBonoboとは少し違う方向で最高でした。

この日のベストアクトですね……最高。


(『Spanish Sahara』でしゃがまされた(?)ときに足首が死んだのだけは許してない笑)







息も絶え絶え、「最高だったァ……」の独り言が止まらない中、お次はレジェンドの登場。



JACK WHITE


たぶん、この世で最後の「ロック・ギター・レジェンド」になるのでしょうね。

ギターがすげえのはもう言わずもがなです。が、この日はボーカルもすごかった。

え、ジャックってこんな声出んの!?こんな歌えんの!?って驚愕でした、喉もギターかあんたは。


……正直に白状しますと、実はそんなにジャック・ホワイトの作る曲にピンと来てなくてですね。

これは完全に趣味の合う/合わないの問題だけで、カッコイイしすげえ人なのはわかってます。

『Seven Nation Army』はもちろん私だって好きだし、『Lazaretto』の「Como en Madera y Yeso!」で頭ぶっ叩かれましたしね。

youtu.be


ただまぁ、熱心に追いかけるほど好きでもなかったんですよ。

それがこの日のステージでは、なんだかすげえ気迫と熱量を感じて、
「そんなに好きでもないんですよヘラヘラ」のぬるい温度感なんて吹っ飛ばされましたね。


レジェンドがレジェンドたる所以を見せつけられました。





ちょうどその『Lazaretto』を聞き終わりながらホワイトステージへ。

ジャック観てたかったですが、この日はあの人の復活を見届けたい気持ちもあったんです。






Cornelius


小山田圭吾氏です。

いろいろあった。いろいろあったよ……ほんとに。


昨年2021年のフジロックのMETAFIVEも、ある意味この人のあの問題のせいであの編成になったようなもんですからね。

結果的に今TESTSETが軌道に乗ってますが。

私は彼を擁護もしないし叩きもしません。叩き方がおかしかったと思ってますがデリケートな話だったことには違いないし、ここではそんなにあの問題に触れません。

ただ、やっぱり彼の作る音楽が、紡ぎ出す世界が、素晴らしいものであることに変わりはない。

相変わらずDr.あらきゆうこ氏を酷使するスタイルでしたが笑、とてもいいライブでした。


『環境と心理』をコーネリアスVer.でやってくれたのには少しじーんと来てしまいましたね……万感こもってる感じで。

youtu.be






なんだかしんみりとした気持ちでホワイトステージを後にしました。



しかし!まだ!プラネットグルーヴが待っております。



夜食など食べ食べ。

待っていたのは今回2回目の登場、我らが大先生です。






Night Tempo

ナイトテンポです。この日は「昭和グルーヴDJセット」という演目。

演目だけでわかる最高の時間。


深夜でみんなお酒も回って、レッドマーキーは阿鼻叫喚状態でしたね。

「俺はなんで北酒場で踊っているんだ……?」という前後不覚状態に陥り。





ちょっとコロナ的に合唱が怖くなったので、オメガトライブ『君は1000%』を聴いたところで退散。





しかしこのセットリストをレッドマーキーでってのはまたすごいですよね。



ナイトテンポ氏の昭和グルーヴ、すごく好き、最高なんですけど……

なんかスナックのカラオケか?職場の飲み会の二次会か?とか一瞬よぎってしまうと、どうしても萎えちゃいますね。
苗場で?わざわざ?みたいな。

観客のほうも、カラオケ的な、「もっと歌える曲かけろ!」的な雰囲気を途中からどうしても感じてしまう自分がいて、そうなるとちょっと覚めちゃうんですよね……。

なんて後からブーたれつつ、でもしっかりばっちり踊りまくって2日目最高の〆と相成りました。

youtu.be






これにて2日目終了。

午前中~昼過ぎにかけてゆっくりしてたにもかかわらず、もうカイワレの土踏まずは崩壊寸前。

おじいちゃんみたいによたよた歩きでテントにたどり着きましたとさ。



結局この日も雨なんてほとんど降らずに晴天・晴天・晴天。

暑いのなんの……日焼け止めを貫通する日差しで腕は真っ赤っかになってしまいました。

連日の疲れからすぐに寝てしまった私ですが、これがなんと大誤算!!


はたしてウンドーブソク・マンことカイワレは、明日最終日を乗り切ることができるのか!

次回、「カイワレ、死す。」デュエルスタンバイ!



人懐こいにも程がありませんかトンボくんよ。