チー牛がぼっちでFUJI ROCK FESTIVAL '23行ってきたよ(1/3)

カイワレです。

フジロック、今年も3日間行ってまいりました。

私にとってのお正月はフジロックなんです!
というのはフジロッカーはみんな思ってるところでしょうし、私ももれなくその中の1人です。
やっぱりこのために生きてると実感した3日間になりました。

今年のフジロックは「超気持ちいい」がテーマでしたが、果たして。

今回も備忘録として1日ずつレポートを残していきます。

陽キャパリピブログにはなりませんから安心してください、チー牛がぼっちでフジロックに行っただけですから。



FUJI ROCK FESTIVAL '23 初日7/28》


木曜に仕事を定時で終わらせて、113号線をぶっ飛ばして新潟駅前で一泊。翌朝始発の新幹線で越後湯沢駅へ。

ほんとは前夜祭から行きたいんですけどね、今回で5回目の参戦ですがここはいつも通りです。


越後湯沢でシャトルバス。もうこの時点で去年より人が多いのがわかりました。
結構待つかなァと思いましたが、20分かからないぐらいですんなり。ほんとシャトルバス偉大です。

こう、シャトルバスに乗って、スノーシェッド越しにたくさんのカラフルなテントと、そびえ立つ苗場プリンスホテルが見えてきたときが、1番ワクワクするんですよね。わかります?

撮り方が悪くて肝心の向こう側がよく見えない


シャトルバスを降りたら、まずキャンプサイトに向かいます。

が、やっぱり去年より明らかに混んでます。去年はCサイトのすみっこに張れたんですが、Fサイトまで上がらないと張れませんでした。




写真見てもらえればわかるとおり、ピーカンもピーカン。昨年2022は3日間ずっと晴れててすげえ暑かったわけですが、それが思い出されるいい天気です。

とりあえず設営が終わったら、まずはイエロークリフへ向かうことにしました。

道中、復活したパレスを見かけて、ウキウキが止まりません。

パレスでまともに遊んだことないのですが……


私はいつもどうせTシャツを買うので、上の着替えを持って行かないことにしています。
Tシャツを3枚買えばそれで大体事足りるので、今回も同じく……との思惑から、まずはイエロークリフに向かったわけですが。

初日午前の物販の列、かなりエグかった……。
アーティストグッズの列、柵の中に入るまで1時間半はかかりましたが、どうもツイッター見てると柵の中に入ってからさらに2時間はかかってるみたいで、さすがに並びすぎ……。

とりあえず列がまだ短かったオフィシャルのほうに並びなおしました。
列に並ぶの嫌いじゃないのですが、並んでてお目当てのアーティスト見れないのは本末転倒。

買ったTシャツをいったんテントへ持ち帰り、レッドゲートから入場。

そりゃ正面ゲートからだと回り道とはいえ、
なーんで一発目からレッドゲート使っちゃったんですかね……。

自業自得で感動がいまひとつになりながらも、まずはもち豚とビール。

これがないと始まらんのよ

小腹を満たしたところで、今年一発目のお目当てがもう目前、レッドマーキーにせまっておりました。


Alexander 23


フジロックが作ってくれたプレイリストを聴いていて、最初に「おッ!?」と引っかかりがあったのが彼の『Girl』だったんですよね。


イイねぇ、と思いつつも、ちょっと色男すぎるというかエロすぎるというか、モテ男の匂いが鼻につくなァとか陰キャ目線で斜に構えてたんですが。



歌詞字幕に日本語訳版もあるからぜひ見てほしい。

えっ、こんなに卑屈な曲まで書けちゃうの……しゅき……。

そんなわけで一発目はこの方から始めようと決めていたのです。

サポートドラムと2人のシンプルな編成。
彼のほどよくしゃがれたイイ歌声が際立って、めっちゃよかった。
本人も最初こそちょっと硬かったけれども、楽しくのびやかなパフォーマンスで。
途中、「My name is Alexander ニジュウサン」なんて自己紹介までしてくれて、人の好さも垣間見えた、気持ちのいいライブでした。


彼のあとはしばらく予定に空きがあったので、アーティストグッズリベンジにまたイエロークリフへ向かいます。

あわてて正面ゲートをパシャリ

ストロークスのTシャツを手に入れて、テントサイトへいったん戻り(何回戻んねん)、レッドマーキー夕方のお次はこの方を観ました。


Yves Tumor

イヴ・トゥモアですね~~もうカオスで楽しかったよ~~。
何そのテラテラビニールエプロン、しかも裸エプロン、なんか汗吸わなさそうだねペタペタしてしんどくないかい今日暑いよ、と思っていたら割と早めにパンイチになってて草。

なんていうか、そんなに盛り上がりやすい、わかりやすい曲を作るアーティストではないと思うんだけど、どうして僕らはこんなに彼の曲が好きなんだろうね。とてもフシギ。

ライブでブリブリの爆音ベース、シビれました最高でした。客席まで降りてきたのもあって、かなりエキサイトしました。
ていうか、ライブの半分は客席にいてステージ上にいなかったですねイヴ。

(客席に降りるパフォーマンスって最前の人たちはいいかもしれないけど、後ろのほうからは見えなくなっちゃうからちょこっとだけにしてほしいなァ……とは思った)




フジロック始まってきたゼ~~と思いながら矢沢永吉をチラ見。親父へのお土産にちょこっとだけ動画を撮りました。もう74歳なんすねぇお元気なことで。


ここで昼間のもち豚とビールしか腹に入れてないことに気づき、空腹をかかえてイエロークリフへ。

ホットドッグは間違いないヤツでめちゃウマ。ビーフストロガノフはトマトの酸味効いてて意外とさっぱりでウマ。

夕焼けがめちゃくちゃ綺麗で、このロケーションの下でビール飲んでんの最高でしたね……。

このあと、持ってきてたナナコカードの残高が思いのほか少ないことに気づいて(600円しかねぇ!)、ATMに並びました……電子マネーも現金もしっかり用意してから来ましょうね……。


はてさて。ずっと晴れてて暑かったのが、日暮れ時にちょっとだけ雨が降って、日が落ちればかなり涼しく居心地よくなってきたところで。
レッドマーキー初日トリを見に行きました(ずっとレッドおるなこいつ)。


Yeah Yeah Yeahs


黒柳徹子のお化けみたいなエキセントリックな衣装でステージ上に登場したカレンO。
1曲目はPerfume Geniusとコラボしたこの曲から荘厳にスタート。


なんつーか、もうカレンOにメロメロなんだな。初めて『Maps』のMVを見たときの衝撃と感動を思い出した。

このMVのカレンOまじで色気やばいのは言わずもがななんですけども、今回のステージ上でもクールとセクシーとキュートがものすごい高い次元で混ざり合った、最高のステージでした。
レッドマーキー役不足なんじゃないかとも思ったし今でも思っているけれど、いやでもめちゃくちゃよかった。

ただ、タイムテーブル的にどうしても途中退散せざるを得ず。『Zero』を聴いてくそみそにテンション上がったところで赤い屋根から抜けました。




すべてはこの日のヘッドライナーを観るために。


THE STROKES


ストロークス


私にとってはすごく大切な最重要バンドで。

洋楽なんてまだほとんど聴いてなかった大学1年生ぐらいのとき。初めて自分のパソコンというものを持って、YouTubeやなんかで自分の好きな音楽をいくらでも掘り下げることができるようになったあのとき。
当時はVeni Vidi ViciousやThe Mirrazandymoriなんかが特に好きで、そのときはなんとなく好きだっただけに過ぎなかったんだけれども、どうも自分の好きな音のタイプは「ガレージロック」と呼ばれるらしいことに気づき、wikiを観てみるとこのバンドの名前があって。
さっそく検索窓に打ち込んでこのMVを再生して。

このMVの作りも最高だったんだけど、スッカスカなのにタイトで緊迫感とユーモアの合わさった乾いたサウンド、ボーカルはダルそうなのにサビで叫ぶし、なんだこれは!と衝撃を受けまして。この温度感がたまらなく好きで、食い入るように何度も再生ボタンを押しました。
気づいたらアルバム全部買ってました。当時は4th『Angles』までが出ていて、リアルタイムで追えるようになったのは5th『Comedown machine』からでしたね。
このバンドと、もう一つFranz Ferdinandがいなければ、私は今のように洋楽を好きでいなかったかもしれない。そういうきっかけになったバンドです。

12年ぶりの来日だそうで。これを逃したら次はいつになるのやら。


洋楽好きを自称してこんなブログ書いているわりには洋楽に疎くて、ヘッドライナーにはさして興味がないというパターンがこれまでだったもんですから、なんというか、「ちゃんと好きな」というと語弊があるかもしれませんが、前からすごく好きでファンで、そういうバンドがヘッドライナーとしてグリーンステージに降臨するのを観るのは実は初めてでした。いつもホワイトとかにいたのよね。ヘッドライナーをちゃんとグリーンで観る、というのが初めてというのもあって、かなりウキウキでした。



それがね、あのカミナリマークのアンプの置いてあるステージ、バックスクリーンにあの銀ピカのダサいロゴがパッと輝いて、大喝采とともに5人がステージ上に現れて。

1曲目にこのリフが聞こえてきたときの感動といったら、そりゃもうあんた。


生きててよかった……。



演奏がバッキバキでしたね。
そしてジュリアンは相変わらず飄々としていてヘロヘロしたボーカルワークでしたね。
ライブ動画もいろいろ見てきていたので、ジュリアンはライブで音源そのままパーフェクトな歌声を披露するタイプじゃないことはわかってました。4曲目にやってくれた『The Adults Are Talking』、めっちゃ好きな曲ですがやっぱり最後のファルセットはぐだぐだでしたしね。

(欲を言えばこのライブ映像くらいのクオリティのが聴きたかったところはある。このコンディション超最高のと比べるのも酷だけど)


とはいえやっぱりあの歌声が好きなんです。独特の間の取り方、喉の振るわせ方、ライブだとなんか鼻声感というか猫感が増す、あのジュリアンのボーカルが。
まじでめっちゃ良かったわ。

スペクタクル!エンターテイメント!!なアトラクションみたいなライブをしたり、ものすごい熱量で観客を煽って盛り上げ上手なライブをするわけではなく、淡々と飄々と演奏するのが彼らの良さ、持ち味なので、ライブそのものに感動したというよりは「観たかったものを観た」「さんざん画面の中で観たあれを観た」「ストロークスはこの世に実在していた」という確認ができたことに対する感動が私の中では大きかったです。


私は、ジュリアンのソロ曲なんですが『11th dimension』のこの一節がすごく好きで。

I live on the frozen surface of a fireball

(歌詞の流れで意味を捉えると全然違うのですが)熱い情熱を持っているけれど表層では凍り付くほどに淡々としているという表象、ジュリアンの、ひいてはストロークスのスタンスそのものだと思うんですよ。この温度感が好きなんだな。

この日のライブもずっとそんな感じでした。楽器隊すごかったな、みんなマシーンみたいで完璧だった。

念願の『Welcome to Japan』も披露してくれました。どうしても叫びたくて「うぇるかむとぅじゃぱーん!」ってジュリアンに合わせて叫んでしまったけど、叫んでんの俺だけだったな、お恥ずかしい……でもほんとうに「ようこそ!」って思ってたからさ……。

MCで大谷翔平は最高の選手だなんて言ってましたね、野球好きのジュリアンらしい。
ベースのニコライにMC任せた瞬間とかも楽しかったな。ニコライの稲垣吾郎感なんなんだろうな俺だけかな。

『Reptilia』とか最高でしたね。アンコール『Ode to the Mets』で「drum please, Fab?」聴けたし。



ラストの『Last Nite』なんてもう。最高も最高。

ともかく、それはとても素晴らしい夢のような時間でした。あっという間。おいおいあの5人と同じ苗場の空気を吸ったのか俺、すげーな。
また来てくれよ。でも次のアルバムも楽しみにしてるからさ、ヒマできたらでいいからさ……。







初日はこんな感じで、あんまりたくさんのアクトは見なかったんですが大満足な一日でした。
思えばグリーンより奥にはこの日行ってないですね。

初日の活動を控えめにしたのは、翌日以降の深夜アクトに備えてのつもりでした。
この日もほんとうはOvermonoをめちゃくちゃ観たかったんですが、ストロークスを観た余韻と体力温存を考えて泣く泣くテントに帰りました。いやもう日ごろの運動不足よ。
一日中暑くて体力奪われたのもありました……ほとんど雨の降らなかった昨年2022を思い出しました。これは明日以降もやばいのか?雨降ってくれ頼む……と思いながら就寝したのを覚えています。


なんだか自分語りの多い記事になってしまいましたが大目に見てくださいストロークスなんだからしょうがない。

そのうち2日目以降の記事を更新していきますので、よければそちらもお読みください。





いや~でもヤーヤーヤーズは最後まで観たかったな……それがいちばんの心残り。

テントに戻りながら。苗場はまだまだ眠らない